同省は「ポストコロナ時代の非対面感情障害予防および管理プラットフォーム技術の開発」という研究開発事業を通じて、憂うつや不安、ストレスのような心の健康問題を予防・管理・治療できるデジタル心の健康サービス(ウェルネスサービス)とデジタル治療機器の開発を支援している。漢陽大学のキム・ヒョンスク教授が率いる研究チームがこの研究を担当し、憂うつや不安、強迫観念などに対するデジタル治療機器4種を開発中だ。
そのうち、うつ病デジタル治療機器が今年2月に食品医薬品安全処から確証臨床試験計画を承認され、今月19日から確証臨床試験を開始する。民間では不眠症や不安障害の治療にデジタル治療機器が承認された事例はあるが、うつ病治療目的のデジタル治療機器が国家研究開発事業の支援を受けて確証臨床試験に入るのは今回が初めてだ。
この機器は、ソフトウェアベースの個人カスタマイズ型デジタル治療機器で、確証臨床試験は研究課題に参加しているサムスンソウル病院と漢陽大学病院で行われる。
研究チームは、研究課題の開始当初から食品医薬品安全処のデジタルヘルス規制支援課と協力し、当該デジタル治療機器の迅速な製品化のために研究現況の共有や許可手続きに関する支援方向などを協議してきた。来年中旬までに臨床試験を完了し、品目許可を申請する計画で、不安や強迫観念などに対するデジタル治療機器の開発も継続していく計画だ。
一方、研究チームは携帯電話アプリなどを活用して、自ら心の健康を検査・管理できるサービスを開発し、今年9月から国軍兵士を対象に提供している。国軍兵士なら誰でも、場所や時間を問わずに国愛ポータルサイトを通じて自由に利用可能だ。11月末時点で累積2173人の国軍兵士が加入している。加入者数およびコンテンツ活用回数はサービス開始後、着実に増加しているという。
同省のノ・ギョンウォン研究開発政策室長は「国民の精神保健予防と回復が重要な国政アジェンダとして管理されているが、デジタル技術を活用して国民がより便利に精神保健をケアできるようにすることで、精神保健予防・管理に大きな役割を果たすことを期待している」とし、「デジタル治療機器の確証臨床試験が円滑に行われ、国家研究開発事業を通じて支援した優秀な成果が市場に迅速に進出できることを期待している」と述べた。
食品医薬品安全処デジタルヘルス規制支援課のカン・ヨンギュ課長は「食品医薬品安全処は、うつ病改善デジタル治療機器の評価基準を先制的に提供し、研究チームとの定例懇談会を通じて同製品が迅速に臨床試験に参入できるよう積極的に支援してきた」とし、「今後も専門性と規制科学を基盤に国家研究開発事業を通じた優秀な国産新技術医療機器が迅速に製品化されるよう積極的に支援していきたい」と述べた。
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