韓国の大法院長に曹喜大氏、裁判遅延問題に取り組む姿勢示す
韓国の大法院長に曹喜大氏、裁判遅延問題に取り組む姿勢示す
韓国の最高裁判所に相当する大法院のトップに、元大法院判事である曹喜大氏が11日に就任した。就任式であいさつした曹氏は、裁判遅延という深刻な課題に対して、司法部の改革と人員の増強を図る方針を表明した。

 曹氏はこの日の午後、ソウル瑞草区の大法院庁舎で開かれた就任式で「司法部は基本権を守る最後のとりでであり、国民は迅速な裁判を受ける権利がある。しかし、裁判所がその役割を果たせず、国民の苦痛を増やしている」と指摘した。そして、「綿密かつ多角的な分析を通じて、複雑に絡み合った問題の解決策を探りたい。裁判手続きの細かいことから、裁判制度や裁判所人員の拡充などの大きな課題まで、さまざまな改善点を見極めて、共に努力しなければならない」と述べた。

 また、「国民は『法に従うべきだ』とよく言う。憲法と法律に込められた国民全体の意思とそれに基づく裁判官の良心を基準に、先入観や偏りのない判断をする必要がある」と要請した。

 曹氏は「不公正に処理した事件が一生に1件しかないということが自慢ではなく、その1件が司法部の信頼を失わせる可能性があることを常に念頭に置くべきである」と付け加えた。

 裁判官の人事制度については「業務環境の変化をよく見て、効率的かつ公正な人事運営制度を設けるように努力したい。裁判官の増員はもちろん、司法補佐官や参与官など裁判所公務員の専門性と役割を強化する方法も一緒に考えていきたい」と明らかにした。

 就任式は170人程度の出席者で行われた。以前に比べ少ない数で、裁判所長はソウル高等裁判所長のユン・ジュン(尹駿)氏だけを招待した。就任式にはハン・ドンフン(韓東勳)法相やイ・ワンギュ(李完揆)法制処長、キム・ジンウク(金鎭煜)高位公職者犯罪捜査処長、キム・ヨンフン(金暎勳)大韓弁護士協会長なども出席した。イ・ウォンソク(李沅石)検事総長は事前懇談で曹氏と面会した。
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