南大門火災の悪夢再び「景福宮の落書き事件」…犯行を指示した「イチーム長」とは?=韓国
南大門火災の悪夢再び「景福宮の落書き事件」…犯行を指示した「イチーム長」とは?=韓国
先週、韓国で衝撃の事件が起きた。景福宮の塀に落書きがされたのだ。この事件は2008年の崇礼門(南大門)火災事件を思い出させた。

 今月16日と17日、景福宮の塀に落書きが見つかった。最初の事件は10代の男女が犯したことが明らかになった。

 最初の事件の被疑者であるイム君とキムさんは16日午前1時42分ごろ、鍾路区景福宮の迎秋門近くの塀にスプレーで「映画無料」という文句と不法映像共有サイトを意味すると見られる文句などを落書きした。彼らはその後、ソウル警察庁の東門外壁に同じ方式で落書きをした。

 警察は防犯カメラなどを通じて彼らの動線を追跡し、今月19日に京畿道水原市の自宅にいたイム君とキムさんをそれぞれ逮捕した。警察は翌日、イム君に対して拘束令状を申請し、加担したキムさんは釈放した。

 文化財庁と警察は彼らの文化財保護法違反の疑いを厳重な事案と見ている。

 イム君は拘束令状が棄却された。棄却理由について裁判所は「少年に対する拘束令状はやむを得ない場合でなければ発行できないが、この事件の犯行の罪質は良くないが、被疑者は満17歳の少年で犯行を認めた後、反省している」とし「関連証拠も相当数確保され、被疑者を拘束しなければならないやむを得ない事由が認められるとは考えにくい」と説明した。

 彼らの犯行は自発的なものではなかった。彼らは警察の調査でSNSを通じて知らない人から「落書きをすればお金をあげる」という依頼を受け、依頼者が定めた場所で指定された文句をスプレーで記載したと犯行動機を陳述した。

 そのため10代の男女に犯行を指示した人物にも注目が集まっている。自分のことを「イチーム長」と名乗った者がテレグラムで犯行を指示したというが、イチーム長はイム君に光化門の世宗大王銅像にも落書きするよう指示もしたという。「午前1時に京畿道水原から出発し、2時から落書きを始めろ」など具体的な犯行時間と場所、方法を指示したそうだ。警察は調査を続けている。

 一方、彼らの犯行後、文化財庁は文化財の復元に迅速に乗り出した。毎日20人の文化遺産の保存処理専門家が、寒い中作業を続けている。スチーム洗浄機やレーザー機器、薬品などで復旧作業が行われている。

 文化財庁は文化財保護法に基づき強力に対応すると発表した。また今後、国家遺産の毀損について警察と協力し、厳重に責任を問うとした。警察も事件の犯行を指示した「イチーム長」の正体に対する捜査を迅速に進めるものとみられる。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 88