中国・広西チワン族自治区、手術中に患者の頭部殴った医師…病院側「職務を停止」＝中国

中国・広西チワン族自治区の病院「貴港愛爾眼科医院」で、医師が手術中に高齢の患者の頭部を殴打した問題について、愛爾眼科医院グループが21日、公式SNSを通じて公式立場を発表した。

病院側の発表によると、2019年12月12日に医師が82歳の患者に局部麻酔を施し手術を行った。その際、患者はチワン語を話し、中国語の標準語での意思疎通が難しかったという。手術中に患者が度々頭と眼球を動かそうとしたので医師が注意を呼び掛けたが、患者は聞き取ることができなかった。医師は患者が動かないようにと、とっさに乱暴に扱ってしまったと説明した。

また、病院側は手術の翌日には患者とその家族に事情を説明し謝罪したと明かした。さらに、最近になり当時の手術室内の監視カメラの映像がネット上に掲載され物議を醸した後、当時の執刀医がメディアを通じて再度患者に謝罪の意を伝えたとした。

動画が公開されて世論の注目を集めたことで、愛爾眼科医院グループはチームを編成して「貴港愛爾眼科医院」の調査に着手した。

同グループは「当該医師が患者を乱暴に扱った行為は、医療従事者の行動規範に反したものである」と判断。また、「事件発生後に報告を怠ったことは、グループの安全管理規定に反する」とも指摘した。

以上のことから、「貴港愛爾眼科医院」の経営責任者を免職処分、当時の執刀医（同医院の院長）の職務を停止すると発表。現在、貴港市衛生健康委員会が2人の追加調査を行っており、調査の結果に従い厳重に処分を下す方針だとした。