韓国の保険研究院(KIRI)は25日、このような提言を含む報告書を発表した。同報告書によると、65歳以上の高齢者世帯の10.6%(50万3987世帯)がペットを飼っており、1人暮らしの高齢者も12万6826世帯に上る。特に65~74歳までの1人暮らしの高齢者は8.5%がペットを飼っている。
海外では、ペットに優しい高齢者介護サービスが展開されている。オーストラリアでは、自己負担による在宅給付サービスで犬の散歩や動物病院への訪問などを支援している。また、介護施設内のペット保有に対する政府の規制がなく、介護施設の18%がペットの保有を許可している。さらに、政府は長期療養受給者のペットの世話に対する政府支援と、ペットと同居可能な療養施設の拡充に対する要求を長期療養制度に反映する方法を検討している。
報告書を提出したKIRIのソン研究委員は「韓国でもペットの健康効果や社会保障制度の持続可能性の向上、ペットの遺棄問題などを考慮し、長期的には高齢者のペット保有に対する政策的支援を検討する必要がある」と主張した。
高齢化による医療費や介護費用に対する財政支出を減らし、健康保険・長期療養保険制度の持続可能性を高めるという観点から、ペットの保有を支援する必要があるという指摘だ。高齢者の健康悪化や療養施設入所などに伴うペットの遺棄問題の解決にも役立つ可能性がある。
ソン研究委員は、長期療養在宅給付受給者のペットの世話を支援する制度や、ペットと同居できる療養施設を増やす制度などを長期的に検討すべきだと提案した。また、ペットと同居できる施設の運営・管理費用が高いことから、制度改善の方向性を先行して検討する必要があると指摘した。
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