「子どもを受け取ってください!」クリスマスにアパートで火災、父親の最後の叫び=韓国
「子どもを受け取ってください!」クリスマスにアパートで火災、父親の最後の叫び=韓国
クリスマスの25日明け方に火災が発生したソウル・トボン(道峰)区のアパートで家族を守るため命を落とした30代の男性が、「(子どもを)受け取ってください!」と叫んでいたと伝えられた。

26日警察と消防当局によると、火災が発生したアパート3階のすぐ上の4階でパクさん(33)は妻のチョンさん(34)と2歳の長女を先に避難させた。チョンさんは長女をアパート1階に置かれていたリサイクルごみの袋に先に投げ、後に続いて飛び下り、パクさんも次女を抱いて窓の外に身を投げた。

火災現場を見守った警備員は国民日報を通じ、「父親(パクさん)に抱かれて落ちてきた子どもがきょとんとした目で私を見つめ、『子どもは助かった』という考えがまず浮かんだ」と話した。

アパートから火が出た25日午前5時3分ごろ4階からパクさん夫婦が、「子どもを受け取ってください!」と繰り返し叫び、チョンさんが先に長女を落とそうとすると、警備員が落下地点に合わせてごみの分別に使用する袋を移動させたという。後に続いて飛び下りたチョンさんは肩などを負傷し病院に運ばれ、次女を抱いて身を投げたパクさんは命を落とした。子どもたちは煙を吸って病院に運ばれたものの、命に別状はない状態だ。

また、別の死亡者イムさん(38)は10階で両親、弟とともに寝ていたところ、アパートから火が出たのを知り、家族を起こして避難させた。最後に家から脱出し屋上に向かったイムさんは、11階の階段で死亡した状態で発見された。消防当局はイムさんが煙を吸って窒息したものと推定している。

警察と消防当局はアパートの3階内部から火が出たものとみて正確な火災原因を調査している。アパート外壁のすすが17階まで続き、2、3、4階の窓ガラスが真っ黒になって全て割れており、当時の緊迫した状況をうかがわせる。

警察は放火などの犯罪の疑いはないものと判断し、26日に合同現場鑑識を行う予定だ。火が出た3階に住む70代の男女は病院の治療が必要なため、健康状態を見て後日調査する計画だ。
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