「韓国軍、新たな敵は『少子化』...兵力維持が困難」＝CNN

世界最低水準の出生率が韓国軍の新たな敵として浮上したという外信による報道が出た。女性1人当りで0.78人の合計特殊出生率を記録している状況で、50万人に達する現在の兵力を維持することは難しいということだ。

米国の「CNN」放送は30日(現地時間)、「韓国軍の新たな敵:人口推計」という記事を通じて、「0.78人に過ぎない韓国の合計特殊出生率は韓国軍の最大の敵になり得る」とこのように報道した。

韓国軍が現在の兵力水準を維持するには、毎年20万人が入隊するか徴集しなければならないが、2022年の出生数は25万人に及ばなかった。男女の性別の比率が50対50だと仮定した場合、2022年に男子が軍に入隊する年齢になる20年後には、最大12万5000人が入隊するという計算になる。韓国統計庁(日本の総務省統計局に相当)によると、年間出生数は2025年は22万人、2072年には16万人とさらに減少するものと予想される。

韓国政府は人口減少に備えて2006年に67万人だった常備兵力の定員を50万人以下に減らし、軍の精鋭化などを推進してきた。「CNN」はこれについて、「北朝鮮の脅威が減るという誤った仮定を前提としている」と評価した。北朝鮮がことしだけで大陸間弾道ミサイル(ICBM)を5回発射し、キム・ジョンウン(金正恩)国務委員長が20日、敵の核攻撃時にちゅうちょなく核で報復すると述べるなど、安保脅威は続いてきたという指摘だ。

一方、米国の「ニューヨーク・タイムズ」は2日、「韓国は消滅するか」というタイトルのコラムで、「韓国は先進国が抱えている人口減少問題で顕著な事例の研究対象国」として韓国の少子化問題を扱った。このコラムは最近発表された韓国の第3四半期における合計特殊出生率の統計を紹介し、「このような人口減少は14世紀のペストがヨーロッパにもたらした人口減少を凌駕するもの」と説明した。