LGディスプレーのパジュ(坡州)工場
LGディスプレーのパジュ(坡州)工場
金融情報サービスのFNガイドによると、パネル大手のLGディスプレー(LGD)の2023年10~12月期における営業利益は891億ウォン(約97億円)との推算だ。これが事実となれば、営業損失を出し続けてきた2022年4~6月期以降、6四半期ぶりに黒字転換することとなる。

 米アップル向け有機EL(OLED)パネルの出荷が増える展望であることから、黒字転換が有力視される。LGDは「iPhone15 Pro」などにOLEDパネルを供給している。キウム証券は2023年10~12月期、LGディスプレーのアップル向けパネルの出荷台数が7~9月期に比べ311%増加したとみている。

 ただし、黒字転換の効果は一時的であるとも見込まれている。2024年1~3月期、同社は3292億ウォン(約358億6276万円))の営業損失を出すと推算されているためだ。同社の売上高に占める液晶ディスプレー(LCD)事業の割合は依然小さくないが、中国メーカーの乱立で低価格競争が繰り広げられるなか、回復基調だったLCDの価格が再度下落している。

 LGDはLCD事業からの撤退とIT用OLEDへの投資を加速させることで、黒字転換の時期を早めたい意向だ。業界の関係者は「2024年に予定されるOLED搭載の『iPad』の販売が、LGDによる実績回復の起点となるだろう」と展望した。


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