同研究院は7日、新型コロナ前後の欧州と韓国の高齢者の雇用、関係、精神保健の変化に関する報告書を発表した。報告書は、新型コロナウイルスが流行する前後の精神衛生状態の変化を分析し、うつ病、不眠、孤独のうち2つ以上の症状を経験した場合を「悪い」と定義した。
この報告書によると、韓国ではコロナ以前に自分の精神衛生状態が「悪い」と答えた高齢者の割合が27.4%と高かったが、この数値はコロナの流行後でも27%でほとんど変わらなかった。欧州諸国では、「悪い」と答えた割合が減少傾向を示した。
精神衛生レベルの指標を活用したコロナ前後のメンタルヘルス状態の変化でも、韓国の低下率は全体平均よりやや高い24%、改善された場合は全体平均よりやや低い25%となった。イタリア、ポーランド、スペインだけが下落率で韓国と同じか少し高かった。
精神衛生状態の低下は、コロナ以降、うつ病、不眠、孤独感などの精神衛生関連症状が多くなった場合であり、維持は同じ場合、上昇は症状が少なくなった場合を意味する。
特に顕著だったのは孤独感の増加だ。コロナ以前は孤独をあまり感じなかった高齢者のうち、コロナ以降は孤独を感じるようになった人の割合は、韓国では7.2%だった。これに対し、デンマーク、チェコ、ドイツ、スウェーデン、スペインなどでは5%未満が孤独を頻繁に経験するようになったと回答した。
韓国保健社会研究院・社会保障財政データ研究室のチェ・ヘジン副研究委員は、「国内では通行禁止などの強制的な措置は行われなかったが、福祉施設の閉鎖などで地域社会内の活動空間の制約が高まり、社会的な緊張度が高まった。精神衛生的な面で負の影響が現れたものとみられる」と分析した。
また、「新型コロナのような感染症による災害状況では、封鎖などの強制措置を伴う戦略が実際に悪影響を及ぼす可能性がある」とし、「(報告書では)今後、新型コロナのような大規模な感染症が発生した場合、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)や封鎖などの措置に対する慎重なアプローチと、これまでの社会保障制度のような支援政策の強化が必要であることを示唆している」と説明した。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 104