2022年の10月29日に起きたイテウォン(梨泰院)雑踏事故の市民対策委員会がユン・ソギョル(尹錫悦)大統領に対して「梨泰院雑踏事故真相究明特別法」を公布するよう求めた。

梨泰院雑踏事故市民対策委員会と「拒否権を拒否する全国非常行動」は20日の午後2時、ソウル市内のクヮンファムン(光化門)近くの道路で「梨泰院雑踏事故特別法公布要求大会」を開催した。参加者らはこの日、拒否権を建議した国民の力の糾弾と尹錫悦政権に対する「梨泰院雑踏事故特別法」の迅速な公布などを促した。この日の大会には共に民主党のパク・チャンデ最高委員、正義党のキム・ジュンウ非常対策委員長、進歩党のユン・ヒスク常任代表なども参加した。

参加者らは、まず与党である国民の力が18日に尹大統領に対し拒否権行使を建議した議決について批判した。参加者らは「本会議を通過した特別法は国会議長が出した仲裁案に加え、与党が主張した点を一定水準反映した修正案であるにもかかわらず、国民の力は拒否権行使を決定した」とし、「先立って糧穀法、労組法、放送法、看護法、双特検など大統領が拒否権を行使したことに対する一抹の責任や反省をする態度はなく、与野党の主導権争いに再議要求権を乱用している」と主張した。続いて「これは民意を反映した政治ではなく、反民主主義、反憲法の政治だ」と付け加えた。

続けて「今回は159人の犠牲者の遺影を持って大雪が降りしきる街を黙って行進し、最後に頭を丸めて特別法の迅速な公布の切実さを訴える」として「遺族たちはもうこれ以上この状況を座視しない」と訴えた。

雑踏事故の犠牲者の故チェ・ヘリさんの母親キム・ヨンナムさんは「特別法は国民の安全のための再発防止法案だ。どうか私たちのかわいそうな子供たちを政争に巻き込まないでほしい」と語り、「どちらにも偏らない公平中立な調査機構が設立され、あの日の真実を必ず知りたい」と訴えた。

梨泰院特別法は9日、野党である民主党の主導により本会議を通過した。梨泰院雑踏事故の真相究明のための特別調査委員会を設立し、被害者の救済および支援方案について議論する。国民の力は梨泰院特別法にの特別調査委員11人中7人を野党側が推薦できるようにする条項と、の特別調査委員会が刑事裁判が確定した事件記録を閲覧できるようにする条項などのいわゆる「毒素条項」が含まれているとし、19日に尹大統領に再議要求権(拒否権)行使を建議していた経緯がある。

集会を終えた参加者らは「大統領拒否権を建議した国民の力を糾弾する」、「梨泰院雑踏事故の独立的調査機構を設立せよ」などのスローガンを叫びながらソウル広場の焼香所まで行進を行った。
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