北朝鮮による挑発が続いている。北朝鮮は28日の朝、シンポ(新浦)付近の海上から巡航ミサイル数発をさらに発射した。今月24日には新型と推定される「火矢−3−31」をソヘ(西海)海上に向けて発射してから4日ぶりのことだ。新浦に潜水艦の建造施設があるため、海上実戦配備テストを行った可能性が高いと専門家たちはみている。キム・ジョンウン(金正恩)総書記が2023年末に韓国を「敵対的交戦国」と規定してから、北朝鮮はNLL付近の砲射撃、新型固体燃料推進体による極超音速弾道ミサイル(IRBM)の発射、水中核兵器システム「津波−5−23」のテストなどの兵器を相次いで誇示している。

北朝鮮はこれまで、韓国が政治的に不安定な時期に哨戒艦「チョナン(天安)」沈没事件、ヨンピョンド(延坪島)砲撃事件などの軍事的攻撃により緊張を高めてきた。今年も4月の総選挙を控え、局地的脅威と7回目の核実験を強行する公算が大きい。実際にニューヨークタイムズは25日(現地時間)、当局者の話として、北朝鮮が数ヵ月以内に致命的な軍事行動に出る可能性があるとする米国の懸念について報道している。ヘリテージ財団はこの日の報告書で、「北朝鮮は柔軟な核戦略を進めるにあたり、相当な進展を遂げた」として、有事の際の核兵器使用の可能性を警告している。

にもかかわらず、韓国の政界はこれらのことを意に介してさえいないようだ。金総書記による脅威に対しては一言の論評もないのに、自分たちの地位争いがかかる選挙制改編に対しては文字通り「死に物狂い」で取り組んでいる。さらに共に民主党のイ・ジェミョン(李在明)代表は「赤化統一」を叫び、民族を共倒れに追い込む核兵器を作ったキム・イルソン(金日成)とキム・ジョンイル(金正日)に対し「先代の努力」、「わが北朝鮮」などと発言し、北朝鮮をかばっている。

北朝鮮は、ムン・ジェイン(文在寅)政権が「偽装平和ショー」に酔っている間、朝鮮半島を灰にする戦術核と米本土を攻撃するICBMをほぼ完成させた。北朝鮮の実体を冷静に把握し、たった1%の挑発の可能性にも徹底的に備えなければならない政治家たちは、今からでもしっかりしなければならない。外交と国防においては党利党略を捨て、党派を超えた協力をもって対応すべきだ。外部の脅威に目と耳を塞ぎ、内部分裂に突き進んだ国々がどのような悲劇的な結末を迎えたのかは、古今東西の歴史が証明している。
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