バイクの後部が車の前部に刺さっている姿(左)と小犬を抱くアン被疑者(右)
バイクの後部が車の前部に刺さっている姿(左)と小犬を抱くアン被疑者(右)
泥酔した状態でベンツの車を運転し、バイクで配達の仕事をしていた50代のライダーをひいて死亡させた20代の女性が被害者の遺族に謝罪したいとの意思を明らかにした。

5日、ソウルカンナム(江南)警察署によると危険運転致死の容疑で拘束令状審査結果を待っているアン某被疑者が「遺族に謝罪したい」との意向を警察に伝えた。

ただし、このようなアン被疑者の謝罪意思はまだ遺族には伝えられていない。

これに先立ち、アン容疑者はこの日の午後、拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を受けるため、ソウル中央地裁に出席した。

アン被疑者は「救護措置をせず、亡くなった被害者に言うことはないか」との取材陣の質問に「申し訳ない」と答えた。また「(バイクが車に)突き刺さったことを知っていたのか」と尋ねると「知らなかった」と述べた。

アン被疑者に対する拘束は、早ければこの日にも決定される見通しだ。

アン被疑者は3日の午前4時30分ごろ、ソウル市江南区ノンヒョンドン(論峴洞)でベンツの車を運転し、バイクをはねた容疑が持たれている。警察の飲酒測定の結果、アン被疑者の血中アルコール濃度は免許取り消し水準だった。この事故で配達バイクを運転していた50代の運転手は心停止状態で病院に運ばれたものの死亡した。

事故直後、アン被疑者が小犬を抱きしめたまま、被害者に対する救護措置をきちんとしなかったという主張がオンラインコミュニティを中心に提起され、ネットユーザーたちの怒りを買った。

あるネットユーザーは事故現場の目撃談を載せ、アン被疑者を撮った写真を公開し「事故を起こしてもあのように小犬を抱いて座り、警察に協力もせず、警察が小犬を預かろうとすると『嫌だ』と言った」と主張した。続いて「『母親と通話する』と言い、数分間もいざこざを起こし、手錠をかけられて連行された」と伝えた。

その後、ユーチューバーの‘カラキュラ’は4日、自身のチャンネルコミュニティを通じてこの事故で死亡した50代の被害男性は「1人で子どもを育てている家長」と主張したことで、アン被疑者への非難の世論はより一層大きくなった。

なお、警察によるとアン被疑者には事故後の未措置の容疑は適用されなかったという。
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