弾劾後初めての「親朴槿恵派」集会開催…朴氏 「私にできなかったことを誰かが成し遂げてくれたら」=韓国報道
弾劾後初めての「親朴槿恵派」集会開催…朴氏 「私にできなかったことを誰かが成し遂げてくれたら」=韓国報道
5日に開かれた朴槿恵元大統領の回顧録出版記念集会に、いわゆる「親朴槿恵派」が弾劾以降初めて集合した。朴元大統領は政界から完全に引退したことについて再び述べながらも、「私にできなかったことを誰かが成し遂げて欲しい」と語り、2ヶ月後に迫った総選挙に対する立場を間接的に伝えた。

朴元大統領はこの日、テグ(大邱)市スソン(寿城)区のあるホテルで自身の回顧録である「闇を経て未来へ」の出版記念集会を開き、「何度も申し上げたが、政治の一線から退き、もう政治はしない」と述べながらも「私が在任中にできなかったことに対する無念さがあり、誰かがそれを成し遂げてほしいという思いがある」と語った。

朴元大統領のこのような発言は、今回の総選挙で大邱選挙区からの出馬を表明しているユ・ヨンハ弁護士などのいわゆる「親朴槿恵派」の候補に対する間接的な応援メッセージとみられている。ユ弁護士は弾劾審判当時に朴氏の弁護人として活動し、出所後の朴元大統領を最側近として補佐した「親朴槿恵派」の中心人物とされている。ユ弁護士はこの日の出版記念集会で弾劾当時を回想し「4年9ヶ月という収監生活は苦痛の極限だったはずが、持ち前の忍耐力で黙々と耐え抜き、かえって私を慰めてくれたりもした」と涙を見せた。

この日の出版記念集会にはホ・ウォンジェ元大統領府政務首席をはじめ、キム・グァンジン元国防部長官、ハン・ミング元国防部長官、チョ・ユンソン元文化体育観光部長官、ソ・サンギ元セヌリ党議員、キム・グァンヨン元キョンサンブクト(慶尚北道)知事など「親朴槿恵派」が大勢参加した。弾劾以降、親朴槿恵派が公式の席上に集まったのは初めてのことだ。その他にもユン・ソギョル(尹錫悦)大統領とハン・ドンフン(韓東勳)国民の力非常対策委員長、チェ・ギョンファン元経済副首相などが会場に花輪を贈った。

朴元大統領は出版記念集会で、総選挙や現在の政治的な状況について直接的な言及は行なわなかった。朴氏は「政治は行わないが、国民から受けた大きな愛にとても感謝しているので、少しでも私にできることがあればどんなことでもして恩返しする」と強調した。

朴元大統領は2016年のチェ・スンシル(崔順実)ゲート事件に対して「近くにいた人をきちんとコントロールできていなかった」と謝罪した。朴氏は「私が近くの人をコントロールできなかったせいで、国民に失望を与えたことが私自身を苦しめた」と語り、「真実はいつか明らかになると思ったので、(収監生活を)淡々と耐え抜くことができた」と説明した。

朴元大統領は2015年12月に発表した「日韓慰安婦合意」に対する立場も説明した。朴氏は「慰安婦合意を引き出すために当時の外交部で慰安婦被害者のお年寄りたちを訪ねて意見を全てまとめ、これを反映させた最善の合意だった」と述べ、「ただしその後のムン・ジェイン(文在寅)政権でこれを突然翻(ひるがえ)してなかったことにしてしまった」と批判した。世界が見守っている状況で、国家間の合意が一夜にして変わると、他の国々からの信頼を失いかねないというのが朴氏の主張だ。

弾劾後初めて支持者たちと1時間以上にわたり対話を交わした朴元大統領は、弾劾直後よりも健康そうだった。朴氏は「(出所後は)健康状態がかなり悪かったが、一日も欠かさずリハビリ運動をしてきたおかげでこの場に出ることができた」と説明した。出所当時車椅子に乗っていた朴元大統領はこの日、明るい表情で助けも受けず舞台上を歩いた。朴氏は「健康問題と回顧録の執筆などで外出を控えていたが、これからは市場などを回りながら国民の皆さんに会う機会を増やしていきたいと思う」と語った。
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