違法薬物犯罪、公益通報すれば「最大5600万円」の褒賞金＝韓国

韓国では、違法薬物犯罪に関する公益通報をすれば、最大で5億ウォン（約5600万円）の褒賞金を受け取ることができることになった。

韓国の国民権益委員会は8日「“麻薬類の不法取引防止に関する特例法”など17の法律を、公益通報の対象となる公益侵害行為対象法律に追加する “公益通報者保護法”の改正案が、今月1日に本会議で可決された」とし「今後は違法薬物犯罪による利益を隠蔽（いんとく）した人を通報すれば、法にしたがって保護・支援を受けることができる」と明らかにした。

「公益侵害行為」とは、国民の健康・安全・環境・消費者の利益や公正な競争およびこれに準ずる公共の利益を侵害する行為で、公益通報者保護法に規定された法律の罰則または許可取り消しなど行政処分の対象になる行為を指す。

特に最近は、違法薬物事件の発生により通報の活性化と通報者の保護・補償の必要性が取りざたされていることから、今回 “公益通報者保護法改正案”が国会で可決され、“麻薬類違法取引防止に関する特例法”など17の法律が公益通報に関する法律に追加された。

これにより、違法薬物犯罪による利益の隠匿など “麻薬類不法取引防止に関する特例法”の違反行為を通報すれば、公益通報者として保護と補償を受けることができる。

また、通報者の人的事項は同意なしに流出されることはなく、通報による不利益措置や生命・身体の危険などに関し国民権益委員会から保護措置を受けることができる。

さらに、通報に関連した通報者自身の不法行為に対する刑も、軽減または免除されることになる。

一方、公益通報を通じて公共機関における顕著な財産上の利益をもたらしたり損失を防止した場合、そして公益が増進された場合には、最大で5億ウォンの褒賞金を受け取ることができることになった。

国民権益委員会のチョン・スンユン事務処長は「今回の “公益通報者保護法”改正を通じて通報者の保護範囲が拡大し、違法薬物犯罪など公益侵害行為の摘発が活性化するものと期待している」と語った。