「未受領の宅配便があります。アプリをダウンロードして確認してください(URL)」

「OO様に旧正月のプレゼントとしてモバイル商品券をお送りします。ご確認ください (URL)」

「旧正月を楽しく過ごして2024年も元気でお幸せに(URL)」

旧正月の連休を控えて宅配メールや新年の挨拶に見せかけたフィッシング犯罪が増加するものと予想されることから、韓国当局が注意を呼びかけている。被害者がうっかりリンクをクリックすると悪性アプリが自動的にダウンロードされ、個人情報を盗む手口だ。

ソウル市トボン(道峰)区に在住する30代のパクさんも、普段よく利用しているスーパーで旧正月の割引クーポンを送ってくれたと勘違いしてリンクをクリックしたところ、スマートフォンに悪性アプリがダウンロードされた。パクさんは「普段は出所がはっきりしない文字メッセージリンクは最初から開かないようにしているのに、今回はうっかりだまされた」と話し、「それでも私の名義で借金されたり、お金が引き出されたりしなかったので幸い」と語った。

これに関して韓国当局は旧正月の連休を迎え「ボイスフィッシング対応部署」を設置することを決めた。

当局はボイスフィッシング犯罪が全体的に減少傾向であるにもかかわらず、2023年11月以降被害額が大きく増加しており、投資詐欺など新種の詐欺も急速に拡大していると指摘した。

警察庁によると、過去5年間のボイスフィッシング発生件数と被害規模は2019年に3万7667件6398億ウォン(約717億円)、2020年に3万1681件7000億ウォン(約770億円)、2021年に3万982件7744億ウォン(約868億円)、2022年に2万1832件5438億ウォン(約609億円)、2023年に1万8902件4472億ウォン(約501億円)と集計された。年間平均で約2万8212件発生し、6210億ウォン(約696億円)に達する被害額が出ていることになる。

これに対して当局は、旧正月連休の各種フィッシング犯罪に対する国民の警戒心を高め、官民合同で24時間対応態勢を取ることを決めた。

また、公共機関や金融機関などを装ったメールを遮断するために警察庁や関税庁など282ヶの公共期間・金融機関がメール発送時に「安心マークサービス」を表記し、詐称メールを利用者が区別できるようにし、海外ローミングされたメールの場合、移動通信社が「ローミング発信」という案内文をメールに表記して発送する予定だ。

金融被害などが疑われる事態が発生した際には、ただちに該当金融会社の顧客センターや警察庁、金融監督院に通報するのが望ましい。警察関係者は「悪性アプリを削除しようとしても削除されない場合、スマートフォンの製造会社に問い合わせて初期化をしなければならない」と語り、「周辺の知人たちに被害に遭った事実をただちに知らせて2次被害の発生を防止しなければならない」と述べた。

当局の関係者は「フィッシング詐欺は庶民の血と汗の結晶である財産を横取りし、大きな傷を残す深刻な犯罪」と述べ、「政府は今後非常な覚悟でボイスフィッシング詐欺への対応策を強化する」と明らかにした。
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