検察は「暴動実行のための意思合致が明らかに認められなければならないだけでなく、実質的な危険性が必要というのが確立された法理」とし、「戒厳令検討文書を作成しただけでは、組織化された暴動の謀議や暴動実行のための意思合致に該当するとは見難い」と付け加えた。
ただ、検察は「当時、趙元司令官が弾劾政局の状況で、秘密タスクフォース(TF)を立ち上げ、国軍機務司令部(機務司・現国軍防諜司令部)の職務範囲を逸脱した違憲的な内容を含む戒厳令検討文書を作成した」とし、職権乱用権行使妨害容疑で趙元司令官を追起訴した。
また、機務司の「戒厳令文書」と関連し、軍幹部に虚偽の署名を強要した容疑を受けるソン・ヨンム(宋永武)元国防部長官とチョン・ヘイル元国防部軍事補佐官、チェ・ヒョンス元国防部報道官も趙元司令官と同じ容疑で裁判にかけられた。
趙元司令官は、パク・クネ(朴槿恵)元大統領の弾劾審判が行われていた2017年2月、戒厳令文書作成タスクフォースを結成し、戒厳令検討文書を作成するよう指示した。その文書を当時のハン・ミング(韓民求)国防部長官らに報告したという疑惑で2018年、検察の捜査線上に上がったことがある。
宋長官は2018年7月9日、幹部14人が出席した長官主宰の懇談会で「機務司の衛戍令検討は間違っていない。法理検討の結果、最悪の事態に備えた計画は問題ない。私もそう思う」と発言したと伝えられている。
宋長官はその後、懇談会に出席した幹部らに「そのような発言はなかった」という趣旨の事実関係確認書を作成させ、反論記事を出すことにし、国防部基調室長など8人から虚偽の内容が盛り込まれた事実関係確認書に署名を強要した。
一方、検察はムン・ジェイン(文在寅)前大統領と当時、大統領府の民政首席だったチョ・グク(曺国)元法務部長官が「機務司の戒厳令検討が違法」という発言で捜査ガイドラインを提示したという疑惑については、「職権を濫用したと評価し難い」として、嫌疑なしとした。
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