「医者だけどスト反対、言える雰囲気ではない」…本音を明かした専攻医=韓国
「医者だけどスト反対、言える雰囲気ではない」…本音を明かした専攻医=韓国
韓国政府の「医大増員」に反対し専攻医(研修医)らが病院を離れ始めた中、自身をバイタル科の専攻医と明かしたネットユーザーが「ストに反対する」という書き込みをし、注目を集めている。バイタル科は人の生命と関連した科を意味し、胸部外科、応急医学科、産婦人科などが該当する。

22日会社員の匿名コミュニティー「ブラインド」によると、きのう「専攻医ストに反対する専攻医の書き込み」という題名の文章が掲載された。この文章の作成者Aさんは自身をバイタル科の専攻医と紹介し、現在は専攻医ストに参加中だと明かした。

また、「実際は専攻医ストに反対しているが、到底言える雰囲気ではなく、ここにでも書き込もうと初めて加入した」とし、「医師の認証が複雑だったので認証はしなかったが、信じない人は信じなくてもいい。勤務する病院が公開されれば自分が特定されるか心配なので、非公開にする」と切り出した。

Aさんは、「反対意見を言えば悪口を言われたりフラクなどとレッテルを貼られる状況」と伝え、「(ストに)反対する理由は政府の政策に賛成しているためだ。2020年には政府の政策に強く反対しストに積極賛成していたが、今回は立場が変わった」と明かした。

Aさんは現在の専攻医ストの雰囲気について、「10%の超強硬派らが主導しており、30%は強硬派、30%は強硬派ではないが賛成する人、30%は単純に働きたくないからちょうどよかったという人のようだ」とし、「私のようにストに反対する人がどのくらいいるかわからない。反対意見を言うのが容易ではないため」と説明した。

Aさんは韓国の医療現場の危機をスト反対の理由に挙げた。最も大きな問題としては総合病院の医師(大学病院の教授)の不足を挙げた。Aさんは、「現在、開院医らと教授らの間の収入が3倍以上に開いた」とし、「より多く勉強しなければならず、より多く責任を負い、より大変な仕事をする教授は、若い医師らにとって魅力的な職業ではなくなった」と説明した。また、「特に地方、人気のない科は医師の数も少なくさらに深刻な状況」と指摘した。

一方、政府が21日に主要100か所の修練病院を対象に点検した結果、所属専攻医8816人が退職届を提出し、7813人が勤務地を離脱したことがわかった。退職届を提出した専攻医の割合はきのうの55%から71.2%に、勤務地を離脱した割合は25%から63.1%に大きく増加した。
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