さらに、尹大統領は韓国の医療界の実情をOECDと比較し、1つひとつ反論した。一方、現場を守っている残りの医療関係者には感謝の言葉を伝えた。
尹大統領はこの日の午後、チョンワデ(青瓦台)の迎賓館で第6回中央地方協力会議を主宰し「医療は福祉の核心であり、医療弱者を保護することは政府の核心基調である弱者福祉とも直結している。交渉や妥協の対象にはならない」と述べた。
尹大統領は国の役割が医療などの必須サービスを提供することだと再度喚起させた。医学部定員を2000人増員することについては「国家の憲法的責務を履行するための最小限の必須措置」と強調した。
尹大統領は、韓国が直面する医師数不足の現実を説明し、具体化された数値を取り上げ、冒頭発言に多くの時間を割いた。尹大統領は「2035年まで見ても1万人の医師がさらに必要だ。特に医師の高齢化は深刻で、70代以上の医師の割合が2035年には19.8%に達する」と述べた。
続いて「27年間停滞している医学部の定員を正常化してこそ、地域と必須医療を生かすことができる」とも説明した。また「臨床経験を持つ医師が多く出てこそ、先端バイオ育成、医科学者の養成も可能になるだろう」と力説した。
OECD平均とも直接に比較し、韓国が直面している現実に言及した。尹大統領は「人口1000人当たりの医師数がOECD平均は3.7人なのに、韓国は2.1人に過ぎない。今の状況を基準に年2000人ずつ増員するとOECD平均に到達するのは27年後の2051年になる。科学的根拠なしに利害関係を前面に出して増員に反対することは受け入れ難い」と強調した。
尹大統領は、医療空白に耐える国民にも感謝の言葉を伝えた。専攻医の多いソウルの大型病院が重症、救急患者を中心に運営されるため、他の総合病院として利用してくれることも要請した。黙々と業務に従事している医師や看護師などの医療陣にも感謝のメッセージを送った。
尹大統領は「医療スタッフの皆さんの献身が無駄にならないよう、政府は国民のための医療改革を揺らぐことなく完遂していく。政府は医療現場を早く収拾するために最善を尽くす」と約束した。
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