審査委員団は報道資料で、「韓江の節制された表現力とテーマの普遍性によりこの作品を選んだ」と説明した。
出版社を通じて謝意を伝えた韓江さんは「この小説は別れのあいさつをしないことを決心した人々の物語で、彼らは深夜に海の中でろうそくをともす」として「彼らのように、またたく光に対する信頼を止めないことを願う」と強調した。
同作は、韓国・済州島で1948年に起こった「四・三事件」を題材にしている。同事件は朝鮮半島の南側だけでの総選挙実施は南北分断を固定化するとして反対した民衆の一部が武装蜂起し、軍や警察が数万人の島民を虐殺した悲劇。作品は3人の女性の視点から「四・三事件」を語った。
昨年8月にフランス語版が出版され、11月にフランスの4大文学賞の一つとされる「メディシス賞」の外国文学賞を受賞した。
アジア文学賞は、フランス語で出版された現代アジア文学作品に授与される。2018年には韓国の黄晳暎(ファン・ソギョン)さんが長編小説「たそがれ」で同賞を受賞した。
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