朝鮮時代後期の天文観測器具、170年ぶりに再現=韓国
朝鮮時代後期の天文観測器具、170年ぶりに再現=韓国
文献のみで伝えられてきた朝鮮時代後期の天文遺産が、約170年ぶりに再現された。

韓国天文研究院は「ナム・ビョンチョル(南秉哲)のホンチョンウィ(渾天儀)」の再現に成功したと発表した。

渾天儀は地球や太陽、月などさまざまな天体の動きを再現し、その位置を測定する天体観測器具だ。現代の天文学に移行する前までは、標準的に使われていた。

南秉哲の渾天儀は、個別の機能ごとに分かれていた既存の渾天儀を補完し、観測に便利なよう改良されたものだ。天文学者の南秉哲が執筆した「儀器輯説」の「渾天儀編」に記録されている。

同渾天儀は場所を変えながら天体を観測できるよう、天体観測の基準となる北極星の高度を調整する機能を持つ。それまでの渾天儀は、北極星の高度を観測地に合わせて設定してしまえば、それ以上変更することはできなかった。

さらに必要に応じて高度や方位の測定をはじめ、黄道座標や赤道座標など多様な情報を得ることもできる。

同渾天儀と関連する研究は、同院のキム・サンヒョク責任研究院が20年前に開始した。以降2022年から、同院のミン・ビョンヒ責任研究院や、国立クァチョン(果川)科学館のナム・ギョンウク研究官などの研究チームが再現を手掛けていた。

南秉哲の渾天儀は7~12月期、果川科学や方で特別展示される予定だ。

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