韓国、梨泰院法の再表決は総選挙後に…与野党が暫定合意も交渉は難航か
韓国、梨泰院法の再表決は総選挙後に…与野党が暫定合意も交渉は難航か
韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)大統領が再議決要求権(拒否権)を行使した「10・29梨泰院惨事特別法」(梨泰院法)について、与野党は4月10日に実施される総選挙後に再表決することで暫定的に合意した。3日、国会で記者会見した与党「国民の力」の尹在玉(ユン・ジェオク)院内代表は「両党の院内代表が再表決は総選挙以降に行うことで暫定的に合意した」と明らかにした。

 尹院内代表は「先月19日に双特検法を再表決し、29日には梨泰院法を再表決することにしていた。しかし、共に民主党が突然双特検の再表決を29日に延期しただけでなく、選挙区の確定を29日に行うと言い出した。そうした中で、(梨泰院法の)話も出た」と付け加えた。

 これは、与野党が2月に行われた臨時国会の議事日程を協議する中で、梨泰院法の処理日程も話し合われたものとみられる。先に尹大統領が拒否権を行使した双特検法(キム・ゴンヒ(金建希)氏および大庄洞50億クラブ特別検察官法)は、先月29日の本会議で否決され、最終的に廃棄された。

 梨泰院法は、本会議の議題から外されたままであり、再表決の時期は未定である。総選挙まで本会議の日程が決まっていないこともあり、再表決が行われなければ5月末に第21代国会の任期が終了すると同時に廃棄されることになる。

 韓国メディアの聯合ニュースによると、野党第一党の共に民主党も原則的に総選挙後に再表決することに同意を示している。同党のパク・ジュミン(朴柱民)院内首席副代表は「時期的には総選挙後になるだろう」と述べた。

 ただし、与野党が再表決で廃棄するか、修正案で合意するかは不透明である。修正案で合意する場合でも、与党が特別調査委員会の構成など既存の法案内容をめぐって「毒素条項」だと主張しており、交渉は難航しそうだ。

 尹院内代表は「問題の条項を少し緩和し、災害の再発防止や遺族・被害者支援などを盛り込む程度で両党が選挙後に議論し、修正案で合意するのが望ましい。私の判断では、80~90%までほぼ合意している」と語ったが、朴院内首席副代表は「与党では、まだ内容的に譲歩していない」と否定した。
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