韓国統計庁が6日に発表した「2024年2月消費者物価動向」によると、2月の消費者物価指数は113.77(2020年を100とした時の値)で、1年前より3.1%上昇した。2023年8月から12月まで3%を上回っていた物価上昇率は、今年1月には2.8%に下がっていたが、2ヵ月ぶりに再び3%台に戻った。
特に果物の価格の高騰が物価指数全体を押し上げた。2月の生鮮食品指数は、生鮮果実が1991年9月(43.9%)以来32年5ヵ月ぶりの41.2%の上昇率を記録した影響により20.9%上昇した。2023年から需給問題が続いたりんごとなしはそれぞれ71.0%と61.1%値上がりした。今が旬のみかんの場合、出荷量の減少と代替需要の増加が相まって78.1%も急騰している。物価を集計する際、加重値の大きい石油類の下落幅も国際原油価格の上昇の影響を受けて2月(マイナス5%)より縮小され、1.5%に止まった。
物価不安が増していることを受け、政府も早急に対策を打ち出している。まず、来月までに農畜水産物の割引支援のために史上最大水準の600億ウォン(約67億円)を投入する方針だ。韓国農水産食品流通公社(aT)を通じてオレンジバやナナを直輸入し、低価格で市場に供給する。マンダリン・ドリアン・パイナップルジュースにも割り当て関税を追加で適用することを決めた。
チェ・サンモク副総理はこの日に行われた物価関係の閣僚級会議で「最近の物価状況を重く受け止め、2%台の物価上昇率に落ち着くよう総力を尽くす」と述べ、「価格上昇が続いている農畜水産物に対して政府が直接支援を行う」と述べた。
しかし、1年周期で出荷される果物の場合、「作況不振による生産量の急減」という根本的な問題を解決する手立てがない状況だ。現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「りんごなどの国産果物は代替商品がない」と述べ、「政府による対策は輸入果物が中心なので大きな効果は期待できないものとみられる」と予測している。
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