補修対象は米海軍第7艦隊所属の艦船となる。第7艦隊は朝鮮半島周辺の海域を含む西太平洋を管轄し、横須賀を母港としている。
防衛省によると、民間企業はこれまで輸送艦など直接戦闘に参加しない米海軍の艦船を補修しており、第7艦隊の艦船は定期的な大規模補修のためにその都度米国本土に戻っていた。
しかし、今後は駆逐艦などの戦闘艦も補修対象として、整備と分解修理など補修作業の範囲も拡大する計画だ。この協議が一段落すれば、米国としては補修費用を節約し、艦船の運用停止期間も短縮できるようになる。日本政府にとっても自国企業が日本国内の造船所で作業すれば、経済的な効果が得られるものと期待している。
しかし、米国側では補修作業が減少して、自国内の雇用が減少するという懸念もあるだけに、両国の国防当局間で協議を行う計画だ。
木原稔防衛相は昨年10月の訪米時に行った演説で、米艦船の整備・補修・分解修理で両国が協力を拡大する必要があると言及した。
「共同通信」は、このような計画が「中国をにらんだ日米の抑止力向上を図っているが、その一方で日米の一体化の進展が中国や北朝鮮を刺激し緊張を招く恐れもある」と分析した。
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