世界的に農業人口が減るにともない農業所得が減っている中で、農業活性化のための取り組みが注目を集めている。特に2000年代の初めから野菜や果物を紹介し広報する「野菜ソムリエ」を民間主導で導入した日本が目を引く。新型コロナウィルスの感染拡大期に困難に直面する農家を助けるために施行された野菜・果物選手権大会が大きな反響を呼び、消費者に質の高い商品を紹介する役割を担っている。

韓国農水産食品流通公社(aT)の農食品輸出情報によると、日本の社団法人「野菜ソムリエ協会」が第3回全国トマト選手権を開催すると発表した。2001年に設立された同協会は、野菜と果物の選別や、栄養・素材に合う調理法など、さまざまな知識と魅力を伝える役割を果たしている。

特にトマト選手権は2022年から同協会で実施しているもので、日本国内で栽培されたトマトを評価する大会だ。正確な評価を行なうために大きさ別に分類したトマトを野菜ソムリエ資格を持つ評価委員20人が評価する方式だ。

優秀な評価を受けたトマトを対象に最高金賞、金賞、銀賞、銅賞などの表彰式も同時に行われる。また、受賞結果やコメントを商品に記載し、販売時に受賞についての表記を行なうことができる。実際に品評会で受賞するとマスコミに紹介されて知名度が上昇し、顧客を確保して周辺農家とのネットワークが形成されるなどさまざまな長所があることから、農家から大きな反響を受けていると伝えられている。

このように協会ではトマトだけでなくいちごやりんごなどさまざまな品目を対象に品評会を開催している。これらも新型コロナウイルス感染拡大期に低迷していた農家を活性化させるために始めたもので、品目の認知度向上および農家の所得向上にもつながり、農家や卸売業者、消費者にも好評を得ている。

その一例として、昨年12月に開催されたみかん選手権の結果は話題を集めたりもした。2021年の第1回、2022年の第2回品評会では和歌山県産みかんが上位を独占していたが、昨年は熊本県産みかんが上位に入ったと発表された。

和歌山県は日本最大の柑橘生産地で、過去から優れた品質で好評を博してきた。2022年の農林水産省の作物統計調査によると、日本全国のみかん収穫量は68万2200トンだ。このうち、関西に位置する和歌山県が15万2500トンで、日本全国の生産量の22%を占めた。その後に愛媛県、静岡県、熊本県が続いた。生産量だけでなく、品評会でも1位から3位を独占していた。

しかし昨年の品評会では、熊本県産がこのような上位3位の独走を防ぎ、堂々とトップに上がった。熊本産のみかんは酸味、甘み、香り、果汁などの部門で高い評価を受けて上位に入った。3位を受賞した持丸園も「良い評価を受けたことで新規顧客を確保することができた」としている。

韓国農水産食品流通公社の関係者は「現在、日本国内では農産物の価値を向上させるために、政府だけでなく民間レベルでもさまざまな努力を行っている」とし「このような品評会は品目の認知度向上および農家の所得向上にもつながり、農家および卸売業者、消費者からも大きな好評を得ている」と伝えた。
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