全国自動車労働組合連盟のソウル市バス労働組合には65社の労働者が加入しており、今回のストに参加できる団体交渉対象は61社と伝えられる。市内バス全体の97.6%に当たる7210台が運行を取りやめている。
労組は会社側のソウル市バス運送事業組合との交渉で、人員流出が加速する中で離脱を防ぐには時給の12.7%の引き上げが必要だと主張してきた。会社側は、直近5年間の物価上昇率と比較すると労組が過度な賃上げ率を要求していると指摘した。
労使は27日午後から調停会議に臨んだ。ソウル地方労働委員会は6.1%の引き上げ案を提示し、労使は調停期限の28日午前0時を過ぎても対話を続けたが、溝は埋まらなかった。
労組は交渉決裂を宣言し、ストに突入した。調停会議前日の26日にスト実施の是非を問う投票を行い、在籍組合員の88.5%の賛成で可決していた。
ソウル市バス労組によるストは2012年以来。この時は20分間の部分ストが実施された。
ただ、労使は今後も実務者が水面下の対話を続けるようで、早期に妥結するか注目される。
一方、ソウル市はストによる市民への影響を最小限に抑えるため、非常輸送対策を実施している。代替交通手段として、地下鉄は1日当たり202本を増便し、終電時間を翌日午前2時(終着駅到着時間)まで延長する。通勤・通学時に地下鉄を利用できるよう、市内の25区では無料シャトルバスも運行する。
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