モンテネグロ最高裁判所が5日(現地時間)、クォン氏に対する韓国送還決定を無効にし、事件を原審に返したと現地日刊紙ビーエスティが報道した。
大検察庁は、犯罪者の引き渡し決定権が裁判所ではなく法務部長官にあると主張したが、最高裁判所がそれを受け入れたということだ。
これに先立ちモンテネグロ検察庁は、先月20日、高等裁判所がクォン氏の韓国への引き渡しを決定すると、その正当性の問題を指摘し最高裁判所に異議申し立てをした。
これに最高裁判所はクォン氏の韓国送還を暫定保留し、法理検討に着手した。先月23日出所後韓国に送還される予定だったクォン氏も最高裁判所の決定が出るまで外国人収容所に移送された。
米国より量刑が軽い韓国への送還を望むと知られているクォン氏側は「検察はどんな代償を払ってもクォン・ドヒョンを“有名な”法務部長官に渡したい」と主張した。
アンドレイ・ミロビッチ法務部長官は、これまで何度も公開の場でクォン氏の米国引き渡し意向を明らかにしてきたためだ。
米国ニューヨーク検察は昨年、クォン氏がモンテネグロで逮捕されると、証券詐欺、通信網を利用した詐欺、商品詐欺、相場操縦公募など計8つの疑いで彼を起訴した。
クォン氏とテラフォームラボは、無記名証券を提供、販売して個人と機関投資家に損害を与えるなど、少なくとも400億ドル(約6兆645億円)の詐欺行為を繰り広げた疑いを受ける。
ブルームバーグは、クォン氏が受ける証券詐欺容疑と通信網を利用した詐欺は、各懲役20年、証券詐欺は10年、相場操縦公募容疑は最大懲役5年の刑を執行できると説明した。
通常、韓国は経済史犯最高刑が約40年だが、アメリカでは個々の犯罪に対して刑を科し、それを合算する累積刑を採用しており、100年以上の禁錮刑も可能であるという分析が支配的だ。
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