「猛犬」を捕まえようと警察が ”発砲”…通行人に当たり負傷「2300万円の賠償」=韓国
「猛犬」を捕まえようと警察が ”発砲”…通行人に当たり負傷「2300万円の賠償」=韓国
韓国で、暴れる猛犬を制圧しようと警察官が銃を発砲したが、米国人がその弾丸に当たり負傷した。このことで米国人は韓国政府から賠償金を受け取ることになった。

ソウル中央地裁は、米国国籍のA氏(68歳)が韓国政府を相手どり起こした損害賠償訴訟で「国家が約2億900万ウォン(約2343万円)を賠償せよ」と判決した。

A氏は2020年3月、キョンギド(京畿道)ピョンテク(平澤)市の通りで、警察官が発砲した銃弾が地面にはね返ってA氏の右あごに当たったことで、骨折などの傷害を負った。

警察は当時、猛犬に分類されるアメリカン・ピット・ブル・テリアが散歩中の通行人とペットの犬にかみついた後、民家に入って他の犬にかみつくなど暴れたことで、これを制圧するため出動した。

この猛犬は警察のテーザー銃を受けたが倒れても再び起き上がって逃げ出し、その後テーザー銃は放電し使用不可能の状態になった、警察は結局、猛犬を射殺するため銃を発砲したが、銃弾は的を外れ、地面にはね返った銃弾が通行人A氏に当たった。

裁判所は「警察は当時、やむを得ず銃器を使用しなければならない状況ではなく、跳弾(跳ね返った銃弾)による被害を予防するため周りの接近を防がず、銃器使用に必要な現場の統制措置を取らなかった」と判断した。つづけて「常にテーザー銃の充電状態などを確認する注意義務も怠った」と指摘した。

ただ「A氏も前方をしっかり把握して歩行する義務を果たしていなかった」とし「国家の賠償責任の90%に制限する」と伝えた。

一方、銃を使用した警察は業務上過失致傷の容疑により刑事裁判を受けたが、昨年10月の1審で無罪の宣告を受けている。

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