韓国経営者総協会が21日に発刊した「2023年事業体賃金引き上げ特徴分析」と題された報告書によると、昨年の正規雇用者の給与と特別給与を合わせた年俸総額は平均4781万ウォン(約536万円)で、前年に比べ2.8%上昇した。
昨年の年俸の上昇率は2022年(5.2%)に比べて2.4%低くなった。これは2022年に10.4%増加した特別給与が昨年は前年より2.9%減少したことに起因するものと韓国経営者総協会では分析している。
分析期間を2021年から2023年までの直近3年間に延長した場合、特別給与の累積引上げ率は22.4%で、定額給与(11.9%)より2倍近く高くなった。
業種別に見ると、金融・保険業の年賃金総額が8722万ウォン(約980万円)で最も高く、宿泊・飲食店業は3029万ウォン(約340万円)で最も低かった。年俸総額の前年対比の上昇率は宿泊・飲食店業が6.9%で最も高く、金融・保険業は0.1%で最も低かった。
時間あたりの賃金上昇率の場合、実労働時間の急激な減少により年間の賃金総額よりはるかに多く上昇したことが分かった。昨年の正規雇用者の1時間あたりの賃金は2万5604ウォン(約2870円)で、2022年より3.6%上昇し、昨年の年賃金総額の引上げ率(2.8%)よりもさらに0.8%上昇した。
正規雇用者の時間あたりの賃金は2011年の1万5488ウォン(約1736円)から昨年には2万5604ウォンに65.3%上昇した。同期間の年間賃金総額(50.1%)に比べ累積上昇率が1.52%も高くなった。
2011年に比べた2023年の累積物価上昇率が24.2%であるのに対し、賃金上昇率は年間賃金総額で50.1%、時給で65.3%と物価上昇率に比べそれぞれ2.1倍、2.7倍だった。時間あたりの賃金上昇率が物価上昇率よりも低くなったことは2011年以降なかった。
韓国経営者総協会のハ・サンウ経済調査本部長は「最近3年間、大企業で高い成果給が支払われるなど特別給与の上昇が賃金の上昇を牽引してきた」と述べ、「年功序列型の賃金体系と大企業中心の労働運動により過度に高まった賃金を安定させ、高賃金労働者に対する過度な成果給の支給を自制しなければならない」と述べた。
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