「持っていかないから」400万円が入った日本人観光客のかばんを盗んだ50代男=韓国
「持っていかないから」400万円が入った日本人観光客のかばんを盗んだ50代男=韓国
韓国で約400万円が入った日本人観光客のスーツケースを盗んだ50代の男性が捕まった。金は押収され、韓国を再訪問した日本人観光客に戻された。警察は地下鉄で紛失物を拾得した場合、警察に通報するか、駅務室に預けるように呼び掛けた。

 ソウル警察庁地下警察隊は17日、A氏を占有離脱物横領の疑いで検挙したと26日明らかにした。A氏は現金3000万ウォン(約340万4,593円)と50万7000円が入っている日本人観光客のスーツケースを盗んだ疑いを受けている。

 警察は「スーツケースを紛失した」という被害者の通報を受け、捜査に着手した。警察は1号線鐘路3街駅から東豆川駅までの約30カ所の防犯カメラ80台余りを分析した。被害者は14日午前5時57分頃、光云大駅でスーツケースを置いて下車した。同じ電車にいたA氏は同日午前6時22分頃、楊州駅に到着すると、被害者のスーツケースを持って下車した。

 警察はA氏の動線追跡捜査等を通じて身元を特定し、17日午前10時55分頃、A氏の居住地で保管中の現金などを押収した。警察によると、A氏は被害者が置いて降りたスーツケースを誰も持って行かなかったからと、楊州駅で下車する際に持って行き、ペンチを利用して錠を外して現金などの内容物を取り出したと供述した。

 警察は24日、韓国に再訪問した被害者に回収した被害品を返し、被害者は「韓国警察のおかげで紛失物が戻ってきて嬉しい」と感謝の気持ちを伝えるなど、警察イメージの向上に寄与したと明らかにした。

 ソウル警察庁地下鉄警察隊は「電車で紛失物・遺失物を取得した場合、必ず警察官署に提出・112通報をするか、駅務室に預けることを要請する」と呼びかけた。
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