韓国はモントリオール五輪に50人の選手団を派遣。レスリング男子の梁正模(ヤン・ジョンモ)選手が夏冬通じて初となる金メダルを獲得したのに続き、84年のロサンゼルス五輪には210人が出場して本格的なスポーツ強国へと成長した。
80年のモスクワ五輪には東西冷戦の影響で参加しなかった韓国は、84年のロス五輪で金メダル6個を獲得。総合10位に入る快挙を成し遂げた。
その後も、韓国は夏季五輪に常に200人以上の選手を送り込んだ。88年のソウル五輪では自国開催の利点を生かし、477人の選手が出場。96年のアトランタ五輪では300人を上回った。
だが、今回のパリ五輪では200人を割り込む見通しとなった。
大韓体育会(韓国オリンピック委員会)は、団体球技であるサッカー男子の予選開催前から最大170~180人の出場を見込んでいたが、今回の敗退により、選手団の規模は事実上200人以下で確定したことになる。
21年の東京五輪には232人、16年のリオデジャネイロ五輪には204人の選手が出場した。
大きな視点でみれば、人口減少に伴いエリートスポーツの裾野が先細りしていることが理由といえるが、目先の結果では出場選手数の多い団体球技の不振が決定打となった。
今回のパリ五輪で行われる団体球技はサッカーのほかバスケットボール、バレーボール、ホッケー、ハンドボール、ラグビー、水球があるが、韓国が出場を決めたのはハンドボール女子のみだ。
ハンドボール女子韓国代表は昨年8月にアジア予選を通過し、男女を通じて史上初となる11大会連続の五輪出場を決めた。
前回大会の東京大会にはサッカー男子、ハンドボール女子、バスケットボール女子、バレーボール女子、ラグビー男子が出場。今年のパリ大会で実施種目から外れた野球でも出場した。
16年のリオ大会で韓国は団体球技が44年ぶりのメダルゼロに終わり、衝撃をもって受け止められた。
韓国の団体球技は、モントリオール大会のバレーボール女子の銅メダルを皮切りにロス大会のバスケットボール女子とハンドボール女子の銀メダルなど12年のロンドン大会まで毎回メダルを獲得していたが、リオ大会ではメダルを一つも獲得できなかった。
さらに、それからわずか8年でメダルはおろか、五輪出場の可能性まで断たれることになった。
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