プサン(釜山)地方裁判所のペク・グァンギュン判事は恐喝、強要、名誉毀損(きそん)、脅迫、住居侵入、ストーキング犯罪の処罰などの関する法律違反などの容疑で拘束起訴されたA被告(27)に懲役6年を宣告した。
ペク判事は、「司法部としては現実世界が仮想世界よりも酷烈に対価を支払うという極めて厳しい真実を明らかにする必要が切実にあり、この切実さこそが法治主義を具現するための土台」とし、異例的にA被告を強く批判し重刑を宣告した。
A被告は同級生のBさんが自身の財布を触る様子を見た後、「泥棒をした様子がCCTV(防犯カメラ)に映った」とぬれぎぬを着せ、金品を奪い始めた。Bさんは財布を触っただけにもかかわらず、度重なるA被告の脅迫に93万ウォン(約10万円)を口座に振り込んだ。
A被告の犯行はこれにとどまらなかった。A被告はBさんが自身の働く店で窃盗をしたとして金を要求し、Bさんの母親のもとを訪れクレジットカードを受け取り使用した。大学時代の話まで持ち出し、Bさんが別の同級生の金を盗んだとぬれぎぬを着せ、金を奪い取った。
A被告が約2年間で母娘から奪った金は34回で2億96万ウォン(約2387万円)に達した。このようにして奪い取った金は恋人と使ったり生活費として使用したと伝えられた。
これに耐えきれなかった母娘が恐喝などの容疑で告訴すると、A被告は1年間逃亡した後、警察に検挙された。残念なことに、Bさんの母親はこの事件に苦しみ自宅で遺体となって発見された。
ペク判事は、「Bさんは優しい心を持つため、窃盗の容疑がないにもかかわらず長期間にわたる脅しに屈服し奴隷のように過ごした」とし、「被害者らは愛しい家庭を築き幸せな毎日を過ごしてきたのに、もっぱらA被告の悪行により多大な財産とかけがえのない命まで失い、取り返しのつかない被害を受けた」と述べた。
また、「この事件の核心である恐喝罪だけを見ても、犯行後の状況がこれより悪い事案は見当たらないほどに残酷で悲劇的」とし、「金をより多く奪い取ろうと行った強要、ストーキングなどの関連犯罪まで加えれば、最悪中の最悪と評価することに遜色はない」と指摘した。
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