今月1日、釜山地方裁判所のペ・ジンホ裁判長は脅迫、特殊脅迫、ストーキング犯罪の処罰などに関する法律違反などの容疑で拘束起訴されたA被告(25)に対する初公判を開いた。
検察の公訴事実によると、A被告は昨年10月6日午前5時3分ごろ、元恋人Bさんの居住地を訪れ、前日に別れを告げられたことに激憤し、「自殺してやる、罪責感を持って生きろ」というメッセージと遺書の写真を送ってBさんを脅迫した。
また、12月9日にはBさんが別の人と酒を飲んだという理由で腹を立て、Bさんの居住地の浴室のタイルを割った。同日午前1時17分ごろ、隣人の通報を受け出動した警察によりBさんの自宅から追い出されると、付近にとどまり午後3時までの13時間、ドアを叩いたり玄関のベルを鳴らし、365回にわたってメッセージを送るなどのストーカー行為をした容疑も持たれている。
A被告は8~12月の間にBさんが数回にわたって別れを告げたものの、Bさんの居住地をたびたび訪れワイングラスを割って自害したり椅子を投げるなど、Bさんを相手に暴力的な行動を繰り返したと調査された。
Bさんは最後に別れを告げてから約1か月後のことし1月7日午前2時30分ごろ、釜山のオフィステルの9階から転落して死亡した。最初の目撃者であり警察に通報した人は、当時Bさんと最後まで一緒にいたA被告だった。
A被告はBさんが自身と言い争った後、9階から転落したと陳述しているという。
A被告側はこの日、容疑の大部分を認めた。ただ、A被告側の弁護人は、「特殊脅迫の容疑と関連し事実関係は認めるものの、椅子を投げた行為については法理的に争う」と述べた。
遺族はBさんがA被告の暴行とストーカー行為に苦しみ死に至ったという点を重ねて強調した。
この日、裁判を傍聴したBさんの母親は、「夢も多く、したいことも多かった娘が留学を数か月後に控えむなしく死んでしまった」とし、「あの日、A被告が娘の家に行かなければ娘が死ぬ理由はなかったが、被告人はストーカー容疑でだけ起訴された」と涙を流して訴えた。
Bさんの妹も、「加害者がいなければ姉が窓枠にぶら下がる状況も、転落することもなかった」とし、「姉は悔しくこの世を去ったが、二度とこのような被害者が出ないよう加害者に厳罰を下すべき」と話した。
ペ裁判長は、「まだ証拠が提出されておらず公訴状に記載された内容以外には正確な事実関係がわからず、被害者が死亡した事件と公訴事実の関連性についてはわからない」とし、「裁判の過程で被害者の死亡が量刑に反映される必要性があるのかどうか意見を明らかにしてほしい」と検察側に要請した。
一方、警察はBさんの死亡事件と関連し、近いうちにA被告を呼んで追加の調査を進める予定だ。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 85