除染とは、作業員の放射線被ばくリスクを最小限に抑え、解体撤去を行いやすくするため、施設内に残る放射性物質を化学薬品で除去する作業。水力原子力は原子炉の冷却材系、化学体積制御系、残留熱除去系で放射性物質を30分の1程度に下げることを目標とする。
こうした系統除染が完了すれば、原子力安全委員会から解体承認が出される。その後は古里1号機から使用済み核燃料を搬出し、非放射性、放射性の順に設備と建屋を撤去する。土地を更地に戻せば廃炉が完了する。
古里原発の関係者は「海外では通常、原発の解体承認から更地に戻すまで7~8年ほどで終わる。だが古里1号機は使用済み核燃料の臨時貯蔵所(中間貯蔵施設)建設などの問題が解決していないため、何年かかるかはっきりとは言えない」と話した。
除染には韓国で開発された技術と装備が使用される。水力原子力は古里1号機での経験を生かし、廃炉技術の実証と高度化を図る計画だ。同社関係者は「原発の建設と運営に続いて解体まで、原子力産業の全プロセスの完成に一歩近づくことになった」とし、海外の廃炉市場進出も見据える。
古里1号機は1978年4月、韓国初の商業運転を開始した。2017年6月18日に永久停止した後、廃炉に向けた準備を進めてきた。
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