「他の男に会ったら殺すと言っただろう」恋人を凶器で18回刺した30代、懲役20年＝韓国

別れた恋人を凶器で18回刺して殺害しようとした30代の男が控訴審でも懲役20年を宣告された。

28日韓国法曹界によると、スウォン（水原）高等裁判所は殺人未遂および財物損壊などの容疑で起訴されたA被告に対する控訴審で、A被告と検事が提起した控訴を全て棄却し1審判決を維持した。1審はA被告に懲役20年および20年間の電子足輪（位置追跡装置）の装着命令を宣告している。

A被告は昨年7月21日午後2時ごろ、別れた恋人Bさんが運営する美容室でBさんの首と胸をあらかじめ準備した凶器で18回刺して殺害しようとした容疑で起訴された。Bさんは同じ建物にいた病院の看護師が止血するなどの応急措置を取ったことで一命を取り留めたという。

A被告は復縁を要求するためBさんのもとを訪れ犯行に至った。A被告は助けてほしいと訴えるBさんに、「自分以外の男に会ったら殺すと言っただろう」と言い、何度も凶器を振りかざしたと調査された。

A被告は殺人未遂の犯行の8日前にもBさんのもとを訪れ、「このまま別れることはできない。自分も人生をあきらめてお前を刺し殺したいほど腹が立つ」と言い、美容室にあったガラスのコップとトイレのドアなどを壊していたことが確認された。

控訴審裁判部は、「被告人が被害者のため3000万ウォン（約345万円）を刑事供託した事実はあるものの、この事実だけで原審の量刑を変更するだけの事情変更があるとみることはできない」とし、「原審の量刑は適切に決定されたものと考えられる」と控訴棄却の理由を説明した。

これに先立つ1審裁判部は、「この事件の犯行は犯行道具の危険性、犯行手法の残酷性、被害者の被害部位および程度などに照らし合わせ、罪質は非常に悪い」とし、「被害者が『助けて』と訴えたにもかかわらず被害者を攻撃し続け、非難の可能性も高い」と判示した。