3日、業界によると、大韓航空と売却主管社UBSは先月末、アシアナ航空貨物事業部の買収候補に対する実査を終えた。これに先立ち4月に本入札でエアプレミア、エア仁川、イースター航空など3社が最終参加した。売却側は先月中に優先交渉対象者を選定し、株式売買契約を締結する予定だったが、実査期限が予定より長くなり遅延した。今月末までに優先交渉対象者を選定し、契約条件などが盛り込まれた売却支払合意書を締結する計画だ。
その後、欧州連合(EU)執行委員会(EC)から一度買収人に対する承認を受けなければならない。先にECは貨物事業の売却などの条件で大韓航空とアシアナ航空の企業結合をことし2月、条件付承認した。売却側はEUの再承認手続きを10月前までに終えるという方針だ。
ECが別の条件で掲げた欧州路線移管手続きも順次進行中だ。大韓航空は欧州路線独占の懸念を減らすため、パリ・フランクフルト・ローマ・バルセロナの4路線に対してティーウェイ航空を代替航空会社に指定し、パイロット人材を派遣するなど、移管のための手続きをおこなっている。
しかし、まだ欧州路線移管に対する問題が残っている。フランス航空当局がティーウェイ航空のパリ就航が「航空協定違反」という意見を表明した。フランスと韓国が結んだ航空協定により、パリ路線に就航できる韓国航空会社は2社であり、現在大韓航空とアシアナが就航中だ。ティーウェイ航空が仁川~パリ路線に就航すると、このような航空協定から外れるというのがフランス航空当局の立場だ。
このため当初パリオリンピック一ヶ月前の今月末、パリ就航を目指していたティーウェイ航空の計画にも支障が生じた。国土部(国土交通省に相当)と大韓航空は、フランス航空当局とできるだけ早く協議を終える計画だ。国土部関係者は「協議が終わり次第発表する計画」と述べた。
企業結合の最終段階には米国の審査手続き完了が残っている。現在、大韓航空は14の必須申告国のうち米国を除く13カ国の承認を受けた状態だ。当初、大韓航空は今年上半期まで米国の審査手続きの仕上げを目標に交渉を進めていたが、その時期が4ヶ月ほど押されたものと見られる。大韓航空関係者は「現在進行中のアシアナ航空貨物機事業の売却の進行状況などを検討した後、手続きが終わるとみられる」と述べた。
チョ・ウォンテ韓進グループ会長も2日(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイでブルームバーグ通信とのインタビューを行い「ことし10月末までに、米国からアシアナ航空の合併に対する承認を受けるだろう」とし「われわれは米国とEUが要求したすべてをやってきた」と強調した。
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