アン・ドクグン(安德根)産業通商資源相は同日、韓国のニュース専門テレビ局「YTN」に出演し、「掘削船を確保した状況だ」と述べ、「12月から探査ボーリングができると思う。1次ボーリングの結果は来年の3月から4月には出るだろう」と予測した。開発費用は、韓国政府の財政支援をはじめ、石油公社の海外投資収益金、海外企業からの投資誘致を通じて調達される方針だ。経済性が確かとなれば、本格的な開発・生産に移行するという。
1本の油井(石油を掘るための井戸)を試掘するのに1000億ウォン(約114億円)以上が投じられる予定だ。失敗のリスクはあるものの、韓国政府は必要な財源を最大限に支援する計画を立てている。韓国政府の関係者は、政府の世宗庁舎で開かれた記者会見で、「ボーリングを実施することで正確な結果が得られるため、その過程で関係部署や国会と協議する。政府でも最大限に支援するつもりだ」と強調した。
韓国の産業通商資源省によると、韓国政府は昨年2月に慶尚北道浦項沖で少なくとも35億バレルから最大140億バレルの石油・ガスの存在の可能性が高いことを確認。そうした判断の下、5か月間にわたり海外の専門家や国内諮問団による検証過程を経たという。
石油・ガス開発は、物理探査資料の取得、電算処理、資料解釈、有望構造の導出(石油が発見される見込みがある構造)、探査ボーリング(地下資源を探査するために地中深く穴を掘る作業)、開発・生産といった段階を踏んで進められる。韓国政府は現在、日本海の深海に石油・ガスの有望構造があると見ている。
韓国政府は、埋蔵予想資源の割合をガス75%、石油25%と推定している。ガスは少なくとも3億2000万トンから最大12億9000万トン、石油は7億8000万バレルから最大42億2000万バレルの存在が見込まれている。今世紀に発見された単一鉱区の最大深海油田と評価される南米ガイアナ鉱区の発見資源量110億バレルを上回る可能性もあるという。
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