「妊婦だけが座れるよう優先席にセンサーを」…市民の提案にソウル市は難色、なぜ?
「妊婦だけが座れるよう優先席にセンサーを」…市民の提案にソウル市は難色、なぜ?
地下鉄の妊婦優先席をめぐり物議が絶えない中、最近、「地下鉄の妊婦優先席に妊婦かどうかを感知するセンサーを設置しよう」という市民の提案が出され、注目を集めている。しかしソウル市は葛藤をさらに助長する可能性があるとして難色を示している。

最近ソウル市の政策提案サイトには、「地下鉄の妊婦優先席に妊婦かどうかを感知するセンサーを設置しよう」という内容が掲載された。

作成者のAさんは、「妊婦ではない一般乗客が妊婦優先席を利用し本来の趣旨が没却され、妊婦優先席制度が有名無実化しているのが実情」とし、「妊婦優先席が素材するという理由から一般座席で配慮を期待するのはさらに難しいのが現実」と記した。

また、Aさんは「妊婦優先席に着席の可否を感知できるセンサーを付け、妊婦優先席の左右の側面にカード感知機を設置しよう」とし、「カードをタッチしなければ座席の下段にライトが付くようにしよう」と提案した。 

実際にプサン(釜山)、クァンジュ(光州)地域の都市鉄道では類似したシステムをすでに導入している。

これを受け、ソウル市はすぐに妊婦優先席に感知器を設置することは難しいとの立場を明らかにした。一般乗客が妊婦優先席に座ることをやめさせる法的根拠はなく、反復的にライトや警告音が出る場合、他の乗客が不満を提起する可能性があるとの説明だ。

また、他地域より規模が大きいソウル地下鉄の特性上、妊婦優先席にこの装置を全て設置する場合、大きな費用が発生する。ソウル交通公社は人為的な装置の導入時、46億ウォン(約5億3400万円)の設置費と年間2億ウォン(約2300万円)の維持補修費が必要だと推定した。

一方、ソウル地下鉄の妊婦優先席は妊娠と出産を奨励し妊婦優先文化を拡散するため2013年にソウル地下鉄に導入された。しかし妊婦優先席と関連した苦情は絶えない。ソウル地下鉄1~8号線を運営するソウル交通公社に寄せられた関連苦情は2022年に7334件、2023年は7086件と集計された。ことしに入ってからは先月までに2421件が寄せられている。
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