最低賃金委員会は、この日政府の世宗庁舎で開催された第7次全体会議で、来年度の最低賃金について、業種別に区分するか投票にかけた。
投票の結果、賛成11票、反対15票、無効1票で、業種別区分の適用は否決された。委員会は労働者、使用者、公益委員の各代表9人ずつで構成。労働者代表は全員が反対票を、使用者代表は全員が賛成票を投じたと仮定すると、公益代表9人中2人が賛成、6人が反対、1人が無効票を投じたとみられる。
現行の最低賃金法では業種別区分の適用が可能だ。しかし、実際に区分適用されたのは、制度導入初年度の1988年だけだった。
今年、経営界は経済的に脆弱な業種の支払い能力を考慮し、韓国料理、外国料理、その他の簡易飲食業、タクシー運送業、コンビニチェーンに対して最低賃金を業種別に適用する必要があると主張した。
韓国経営者総協会のリュ・ギジョン専務は、会議の冒頭発言で「これまで一律的かつ硬直的に運営されてきた最低賃金制度が、今回の決定を機に柔軟性を持つ歴史的な転換点になることを期待する」と述べた。
一方、労働界は業種別の差別適用が最低賃金の本来の目的に反する「差別」であり、「低賃金業種」というレッテルを貼り、雇用の困難をさらに悪化させるとして強く反対した。
労働者代表のイ・ミソン民主労総副委員長は「憲法と最低賃金法を損ない、業種別差別適用を議論する根拠はない」として、議論の中断を求めた。
労使双方の主張が平行線をたどる中、イ・インジェ委員長は表決を宣言したが、一部の労働者代表が表決を強く阻止しようとし、混乱が生じた。民主労総側の一部労働者代表が委員長の議事棒を奪い、投票用紙を破るなどの行動に出たという。
民主労総は、公益委員らの立場が不確かな状況での表決は、「できない」と主張。開票後、使用者代表はこの問題を強く指摘し、会議は一時中断された。
最低賃金委員会は、「委員長が投票妨害行為に対して強い遺憾の意を表明し、今後同様の行動が再発する場合には、発言制限や退場命令など、必要な措置を講じることを警告した」と発表した。
このような混乱の中、労使は来年度の最低賃金水準に関する最初の要求案を提示できずに会議を終了。次回の第8回全体会議は4日に予定されている。
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