映画「パイロット」のチョ・ジョンソクが、自身が演じた「ハン・ジョンウ」キャラクターへの愛情と共に、当時現場にいた出演者さえ気づかなかったというエピソードで笑いを誘った。

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16日午後、ソウル・ソンパ(松坡)区ロッテシネマワールドタワー店で開かれた映画「パイロット」(監督:キム・ハンギョル)の記者懇談会には、俳優チョ・ジョンソク、イ・ジュミョン、ハン・ソンファ、シン・スンホとキム・ハンギョル監督が参加して、作品について話を交わした。

映画「パイロット」は一夜でスターパイロットから失業者になってしまったハン・ジョンウ(チョ・ジョンソク扮)が破格の変身をして再就職し繰り広げられるコメディーだ。

映画「EXIT イグジット」以降5年ぶりのスクリーン復帰となるチョ・ジョンソクは、今回の作品でハン・ジョンウ(男)とハン・ジョンミ(女)という破格の一人二役(?)を行う。ハン・ジョンミの時は化粧とウィッグ、女性の服を着てハイヒールを履くのはもちろん、声や仕草まで完ぺきに女性になりきり驚きを誘う。同時にハン・ジョンウの時には自身の職務に誇りと情熱を持つプロフェッショナルな姿と、家長の重さ、哀歌などを共感できるように描き出す。

チョ・ジョンソクはハン・ジョンウのキャラクターについて「映画を撮影しながら今でもジョンウにすごく共感する。家長という点もそうだし、僕が2004年にデビューしてから今まで休まず走ってきたけど、瞬間瞬間ジョンウが最後に言った思いや台詞、母と電話したそんなシーンが僕にも有った」と思い出した。

そして「シナリオを読んだ時も共感したが、映画を撮って完成したものを見た今も、同じ気持ちがする。多くの方々が僕たちの映画を見て、ハン・ジョンウというキャラクターに共感していただけたらいいと思う。この映画は物語が終わりに進むほどハン・ジョンウが少しずつ成長していくコメディー映画のようだ。そんな部分を一緒にたくさんの皆さんと分かち合いたいと思う」と願いを付け加えた。

女装をして撮影に臨んだ過程とエピソードも打ち明けた。

「映画の序盤にチョンウが女装してハイヒールを履いて歩いていると、女性専用PTショップトレーナーに声をかけられるというシーンが思い出される。当時現場に出演者の人がたくさんいらっしゃったが、その日、僕だと気づかない出演者が多かった。だからそのままそこにずっと立っていた。他の出演者の方々に混じって過ごした、そんな記憶がある」と笑わせた。

チョ・ジョンソクは女装が初めてではない。ミュージカル「ヘドウィグ」でドラァグクイーンの主人公を演じるため濃い化粧と女装を何度も経験した。

これについてチョ・ジョンソクは「『ヘドウィグ』の時は舞台も大きく、カツラもすごかった。だからすべての物がより濃く表現されたが、スクリーンの中ではハン・ジョンミをめぐるすべての人々にハン・ジョンウではなくハン・ジョンミに見えなくてはならなかったので、自然な変身でなければならないというのが製作陣の目標であり、僕のビジュアルと演技の目標だった。製作陣には本当に感謝する」と説明した。
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