AIによる危機世帯支援、初期福祉相談電話への適用を開始=韓国
AIによる危機世帯支援、初期福祉相談電話への適用を開始=韓国
韓国保健福祉省は21日、生計が困難な世帯や健康問題を抱える「危機世帯」への支援策として、人工知能(AI)を用いた初期福祉相談電話サービスの試験運用を22日から開始すると発表した。この新たな取り組みは、全国101の市郡区で展開される。

 2023年7月から構築を進めてきたAIによる初期相談情報システムは、今年5月に完成。7月からの試験運用を通じて、システムの安定性と利便性が検証されることになる。

 これまでは、危機が疑われる世帯に対して地方自治体の社会福祉公務員が直接初期相談を実施。担当者が福祉の危機や必要性を把握した後、深層相談と家庭訪問を経て社会保障給付や民間サービスの連携など福祉サービスを支援していた。

 今後は、「初期相談」の段階でAIシステムが該当世帯に直接電話をかけ、健康・経済・雇用危機に関する共通質問の後、危機情報に関する追加質問などシナリオに基づいた相談を行うことになる。

 試験事業に参加する自治体は、AIによる電話相談前に、対象世帯にテキストメッセージを送信し、事前に相談の準備を促す。その後、AIシステムが事前に把握した危機世帯に電話をかけ、福祉の助けが必要な状況かどうかを把握する初期相談を行う。

 AIシステムによる初期相談後、得られた情報は自治体の公務員に自動的に提供され、深層相談や家庭訪問のための資料として活用される。

 同省と韓国社会保障情報院は、第4次福祉死角地帯の発掘期間中にあたる22日から9月13日まで、101の市郡区に対して、AIによる初期相談が実施できるよう支援する。9月からは60%の市郡区で活用し、11月下旬からは全国に拡大する計画だ。

 イム・ウルギ福祉行政支援官は、「AIの活用により、福祉業務において困難を抱える市民への支援がより迅速かつ密に行えるようにしたい」と述べた。
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