対米貿易黒字額が過去最大…「トランプリスク」高まる=韓国報道
対米貿易黒字額が過去最大…「トランプリスク」高まる=韓国報道
今年上半期の対米貿易黒字額が過去最大を記録した。対米貿易の好調が韓国の経済成長を支えているが、ドナルド・トランプ前大統領の当選の可能性が高まる中で、ともすれば通商が圧迫される懸念も出ている。

産業通商資源部によると、今年上半期の対米貿易収支は287億ドル(約4兆5100億円、通関基準暫定値)の黒字で、前年比55.1%増と過去最高の伸び率を記録した。この傾向が続けば、年間対米貿易収支は過去最大だった昨年(444億ドル/約6兆9900億円)を上回り、500億ドルを突破する見通しだ。

米国は昨年から中国を抜いて韓国最大の貿易収支黒字国の地位を維持している。対米輸入は大きな変化がない中、対米輸出が急速に増えたことによるものだ。今年の上半期も輸出は643億ドル(約10兆1200億円)と16.8%増加した反面、輸入は356億ドル(約5兆6000億円)と3.2%減少した。今年上半期の対米輸出が急速に増え、対中国輸出(634億ドル/約9兆9800億円)もリードしている。

自動車の対米輸出額が28.9%増の190億ドル(約2兆9900億円)を記録したのをはじめ、半導体(45億ドル/約7080億円)や自動車部品(41億ドル/約6450億円)、石油製品(27億ドル/約4250億円)、コンピューター(18億ドル/約2830億円)、バッテリー(16億ドル/約2520億円)、その他の機械類(15億ドル/約2360億円)、原動機やポンプ(12億ドル/約1890億円)など、多くの主要業種の輸出が増加している。

韓国の主力製品の現地での市場競争力が高まったことをはじめ、米中貿易戦争にともなうサプライチェーンの再編とインフレ削減法(IRA)をはじめとする自国中心の通商政策が複合的にかみ合った結果と分析されている。特に米国が半導体や二次電池など先端産業分野と主要インフラのサプライチェーンから中国を排除したことも、韓国の輸出企業に好材料として作用している。

問題は今年11月の米大統領選挙で再選が有力なトランプ前大統領が、韓国をはじめとする同盟国の対米貿易黒字を「略奪」と認識している点だ。

トランプ前大統領は18日(現地時間)、共和党大統領候補の受諾演説で自国の自動車産業を守ると述べ、「他国が進出して来てわれわれの働き口を奪い、わが国を略奪されるがままにしない」と強調した。トランプ前大統領は韓国、日本、ドイツなどを指し「同盟と呼ばれる国家が長い間我々を利用してきた」とも述べた。

実際に、米国の観点からも韓国の対米貿易収支の黒字増加は目立つ。米政府の統計によると、韓国は2021年までは米国の10大貿易赤字国にも含まれていなかったが、2022年には9位(439億ドル/約6兆9100億円)に浮上し、昨年は8位(514億ドル/約8兆930億円)になった。 今年の1月から5月には7位(285億ドル/約4兆4800億円)へとさらに順位を上げた。これは中国、メキシコ、ベトナム、ドイツ、アイルランド、日本に次ぐものだ。

韓国政府や企業、経済団体も、銃撃暗殺未遂事件を機に優勢となったトランプ前大統領の通商政策に神経を尖らせている。通商当局は、増えた対米黒字の相当部分が米国のサプライチェーン政策の再編に応じた韓国企業の対米投資拡大によるものだという点を浮き彫りにする戦略のもと、米国政府はもちろん、トランプ陣営側との接触を増やしている。実際に、投資誘発型輸出とされるその他の機械類の対米輸出額は前年比239.4%増加している。

産業部の関係者は「対米黒字が増えたが、このうちの相当部分が韓国企業の米国政策に呼応して対米投資を拡大し、初期投資に必要な機械や設備を輸出した上で発生したもの」と述べ「これは一般的な商品輸出の拡大とは異なり、米国のサプライチェーンの拡充と経済分野の保全強化に寄与しているという点を米当局に伝えている」と述べた。さらにこの関係者は「米大統領選挙が近づいているため、政権だけでなく政策に関連する機関や政府高官、財界などさまざまなチャンネルを活用してわれわれの立場を知らせていかなければならない」と付け加えた。
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