25日、韓国法曹界によると、ソウル東部地方裁判所は業務妨害と犯罪収益隠匿規制法違反の容疑で起訴されたA被告(27)に懲役3年の刑とともに7665万ウォン(約845万円)の追徴を宣告した。
A被告に不正行為を依頼した受験者18人にはそれぞれ罰金700万~1000万ウォン(約77~110万円)を宣告した。
A被告は2021年7月から2022年10月まで1回当たり150万~500万ウォン(約16~55万円)を受け取ってTOEICの試験中に受験者らに答案を伝達する方式で不正行為を行った容疑を持たれている。
A被告らは依頼者とともに試験を受験し急いで問題を解いた後、トイレ利用時間にあらかじめ隠しておいた携帯電話で答案を転送したり、答案のメモをトイレに隠して受け渡す方法で不正行為を続けた。
国内の有名語学学校の講師として在職していたA被告は、聞き取り問題の終了後にトイレの利用が可能だという点を利用し依頼者らと犯行を計画した。A被告は依頼者らが望む点数に合わせ答案を提供したという。
韓国TOEIC委員会が2022年11月に不正行為の疑いがある人物としてA被告を警察に通報したことで犯行が明らかになった。警察の捜査の結果、A被告は米国で大学を卒業し国内の有名語学学校に在職していたTOEIC講師だった。
A被告はいとこ名義の口座で犯罪収益を受け取り、その後、自身に送金するようにしたが、借名口座を利用した事実が警察に摘発され、A被告に不正行為を依頼した受験者らも次々と検挙された。
裁判部は、「(A被告は)高得点を取らせてあげると宣伝し受験者らを募集することで相当な期間にわたり反復的に犯行を行い、犯行方法を事前に綿密に計画し犯行手法も極めて不良」とし、「犯行収益が確認されたものだけでも8000万ウォン(約882万円)を超え、受験者らと共謀したという弱みに付け込んで受験者らから賭博資金を借用したりもした」と量刑の理由を説明した。
また、「そのほかの被告人らは就職、転職、卒業、編入などのため不正な方法でTOEIC試験で高得点を取ろうと不正行為を行い、犯行動機は非難に値し、試験の公正性と信頼を害し善良な受験者らに剥奪感を与え、その被害も軽くない」と判示した。
A被告に対し懲役5年を求刑していた検察は1審宣告が軽すぎるとして控訴した。A被告も1審宣告を不服とし控訴した。
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