水素は使用する際に炭素などの温室効果ガスの排出がなく、カーボンニュートラル時代の次世代エネルギー源として注目されている。しかし、現在の主な生産方式は天然ガスから抽出する方式で、炭素が発生するという限界が存在しており、「グレー水素」と呼ばれる理由になっている。多くの国や企業はこの限界を克服するために太陽光・風力などの再生エネルギーで水を電気分解し、炭素の排出が全くないいわゆる「グリーン水素」の生産技術を開発中だが、まだメガワット級の大量生産技術は商用化できずにいる。
ガス公社では、韓国の現在のエネルギー源である天然ガスの輸入の約80%を占める公企業として、カーボンニュートラル時代に備えてグリーン水素の生産技術の開発を進めてきた。2020年、チェジュ(済州)エネルギー公社主催のグリーン水素生産・貯蔵システム技術開発事業コンソーシアムに参加し、今月から済州で高分子電解質膜(PEM、Polymer Electrolyte Membrane)を利用した1メガワット級の次世代水電解設備を設置し、1時間あたり18㎏の水素を生産することに成功した。ここで作られたグリーン水素は、済州のハムドク(咸徳)グリーン水素充電所に供給される予定だ。水素18㎏は水素バス1台が一日に使用する量だ。
ガス公社は今回の実証研究の成果をもとに、参加企業と共に2025年までに30台の水素バスの運行に必要なグリーン水素を生産、供給する計画だ。ガス公社の関係者は「韓国政府の2050年のカーボンニュートラル達成目標に応えるため、段階的に水素事業の基盤を構築している」と述べ、「この事業を通じてグリーン水素の生産・運営技術を高度化し、急変するエネルギー市場で持続可能な成長を追求する」と述べた。
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