石油元売り業界が持続可能な航空燃料事業へ一歩、普及・拡大は不透明=韓国
石油元売り業界が持続可能な航空燃料事業へ一歩、普及・拡大は不透明=韓国
2月に改正された石油事業法の後続措置として8月7日、石油および石油代替燃料事業法の施行令改正案が施行される。従来の石油以外の燃料の製品を生産できなかった石油元売り事業者の製造範囲を、「エコな生成原料を混合したもの」へ拡大したことが骨子となる。該当する燃料として施行令には、廃プラスチック熱分解油、バイオマスなど石油精製工場に投入できる燃料が挙げられている。

石油元売り業界では、持続可能な航空燃料(SAF)の事業を試験的に行っている。Sオイルは1月、バイオ燃料を韓国の業界では初めて工場に投入した。HD現代オイルバンクは、既存の精油設備に石油原料と動植物性のバイオ原料を共に投入するコプロセッシング方式でSAFを生産し、韓国の業界で初めて輸出を行った。GSカルテックスは2023年9月、大韓航空の仁川~米国ロサンゼルス間を運航する貨物機にSAFを提供し、3か月間試験運用を行った。

ただし韓国には、SAF製造施設はまだない。背景にはSAFの需要が大きくないこと、使用が普及していないこと、高価格であることが挙げられる。

これに対し韓国産業通商資源部と国土交通省は7~9月中に、石油・航空業界の専門家や関係部署となどと協議を進め、SAF拡散のための中長期的な戦略を発表する計画だ。



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