卓球混合ダブルスの表彰台で韓国選手(右)の自撮りに応じる中国ペア(中央)と北朝鮮ペア=7月30日、パリ(聯合ニュース)
卓球混合ダブルスの表彰台で韓国選手(右)の自撮りに応じる中国ペア(中央)と北朝鮮ペア=7月30日、パリ(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】パリ五輪に出場している北朝鮮選手が五輪スポンサーである韓国・サムスン電子のスマートフォンの提供を受けたことについて、国連安全保障理事会決議違反との指摘が出ている。国際オリンピック委員会(IOC)は今大会に出場した選手全員にサムスンの折り畳み式スマホ「ギャラクシーZフリップ6」を提供している。

 米政府系のラジオ自由アジア(RFA)によると、北朝鮮の国内オリンピック委員会(NOC)は選手村にあるサムスン体験館でスマホを受け取った。問題はスマホを含む電子機器は軍事用に転用できる製品であり、国連安保理制裁決議によって北朝鮮に対する直接・間接的な供給・販売・移転が禁止されている。

 2018年の平昌冬季五輪の際は大会組織委員会が制裁違反を懸念し北朝鮮選手にはサムスンのスマホを帰国前に返却する条件で提供するとしたが、北朝鮮が受け取りを拒否していた。今回は条件なしで北朝鮮選手にサムスンのスマホが提供されたとみられる。

 IOCはRFAに対し、「北朝鮮はスマホを(帰国前に)返却する義務がない」と明らかにした。北朝鮮選手へのスマホ提供は制裁違反ではないかとの質疑にはまだ回答していないという。


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