精神科で拘束された患者が死亡…ヤン・ジェウン氏の病院、現場調査を受ける=韓国
精神科で拘束された患者が死亡…ヤン・ジェウン氏の病院、現場調査を受ける=韓国
有名精神科医のヤン・ジェウン氏が病院長を務める病院で入院患者が死亡した中、国家人権委員会(人権委)は今月中に病院とヤン氏を調査する計画だ。

8日ハンギョレ新聞によると、人権委の関係者は、「プチョン(富川)Wジン病院の死亡事件と関連し、被害者の各種診療記録とCCTV(防犯カメラ)映像などを確保した状態で、8月中に現場調査を行う」と明らかにした。

人権委は現場調査を通じ被陳情人のヤン氏をはじめとする参考人らと面談をし、診療記録などが事実と一致するかを調べた後、調査するかどうかを決定することになる。

これに先立ち、30代女性のAさんはことし5月、ダイエット薬の中毒治療のためヤン氏が運営する病院に入院し、その17日後に死亡した。

Aさんは死亡前日の午後7時ごろ、病院内の安定室に1人で隔離され、その後、Aさんが抵抗すると医療陣は翌日に約2時間、Aさんの手足と胸をベッドに縛る強迫処置を実施した。

2時間後、腹部が膨れ上がったAさんが鼻血を流して息を切らすと、医療陣は拘束をほどいて特別な処置をせず部屋を出た。その後、Aさんは意識を失い死亡した。国立科学捜査研究院の解剖の結果、推定死因は「急性偽性腸閉塞(へいそく)」と発表された。

Aさんの遺族は6月30日、人権委に死亡事件の真実を究明してほしいという陳情を提出し、富川ウォンミ(遠美)警察署にヤン氏ら医療陣6人に対する刑事告訴上を提出した。

遺族は病院側がAさんを隔離・強迫する過程でAさんの状態をきちんと確認しなかったと主張している。一方、病院側は「Aさんが慢性便秘である上に、ずっと腹痛を訴えていたわけではなく、腸閉塞を疑うことは困難で事故当日の対応に問題はなかった」と釈明した状況だ。

ヤン氏は7月30日、「病院入院中に発生した事件と関連し、本人と全医療陣は惨憺(さんたん)たる心情を隠せず、故人と家族を失った悲しみに沈む遺族に心から謝罪する」との立場文を発表した。

遺族は9日、韓国精神障害者連合会などとともにAさんの死亡事件の真相究明と責任者の処罰を促す集会を開く予定だ。
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