映画『ニューノーマル』の初日記念プレミアムイベントに登壇した、チェ・ジウとチョン・ボムシク監督
映画『ニューノーマル』の初日記念プレミアムイベントに登壇した、チェ・ジウとチョン・ボムシク監督
8月16日新宿ピカデリーにて、韓国発の新時代体験型スリラー映画『ニューノーマル』の初日記念プレミアムイベントが行われ、チェ・ジウとチョン・ボムシク監督が登壇した。

チェ・ジウ の最新ニュースまとめ

台風7号が接近する中での舞台あいさつとなったが、会場には多くのファンが駆け付け、チェ・ジウが会場に登場すると、大きな歓声と拍手が沸き起こった。彼女は「こんにちは、本当にお久しぶりです」と日本語であいさつし、「きょうは天候にも恵まれず、雨もたくさん降る中、お越しくださりありがとうございました。久しぶりに皆さんにお会いしてごあいさつできることがうれしくて、裏ではずっと胸が高鳴っていました。お会いできてとてもうれしいです」と笑顔を見せた。
監督は「台風が近づいている中、大変だったと思いますが。お越しくださりありがとうございます。公開当日に皆さんとお会いできてうれしい」とあいさつした。

チェ・ジウが映画のプロモーションで来日し、舞台あいさつに登壇するのは「連理の枝」以来、18年ぶり。このことが司会者から伝えられると、彼女は「こんなに時間が経っているとは思いませんでした。以前、ドラマ『輪舞曲』という作品で公式にごあいさつをさせていただき、今まで本当に皆さんにお会いしたかったです。新しい作品でごあいさつできてうれしいです。映画をご覧になった後の皆さんの反応が気になります」と語った。

日本での舞台あいさつが初めてのチョン・ボムシク監督は、本作について「超自然現象や幽霊の存在の恐怖ではなく、人間の恐怖を描いています。社会的背景も、日本と韓国は似ているところがあると思うので日本のみなさんの反応が気になります。チェ・ジウさんを含め、6人の主役が登場しますが、日本のみなさんが大好きな俳優さんだと思います。特にチェ・ジウさんの演技における変身についても、みなさんがどのように見てくださり、受け入れてくださるのか、それについても期待しています」と語った。

久しぶりの映画復帰作として本作を選んだ理由について、チェ・ジウは「まずシナリオを読んですごく面白かったんです。ただ怖いだけでなくウィットに富んでいて、笑いのツボもたくさんあり、奇抜な作品だなと思って読みました。でも、この役を私が果たして演じられるのかという心配はありました。私にとって新しい役だったので、最初に監督には『自信がないです』とお伝えしました。でも監督の前作を見ており、韓国でたくさんの人に愛された作品だったので、100%監督を信じて挑戦してみようと思いました」と明かした。

チョン・ボムシク監督は、チェ・ジウをキャスティングした理由について「このキャラクターは誰が見ても、予想を裏切られたと感じてもらえるようにしたいと思いました。当然ですがそのためには演技力も美貌も必要です。誰が演じたら、みんなから予想を裏切られたという言葉を聞けるだろうかと考えて、チェ・ジウさんにお願いしました。ご本人も『これを私がやるんですか?』とおっしゃっていて、それを聞いて『いける』と思いました。ご本人も自分が演じることに対して予想してなかったということなので、チェ・ジウさんの力があればきっとこの役ができるだろうと思いました。出来上がった作品を観たら、予想以上に素晴らしい演技を見せてくださったので感謝しています」と語った。

チェ・ジウ以外に、イ・ユミ、チェ・ミンホ(SHINee)、ピョ・ジフン(Block B)、ハ・ダイン、チョン・ドンウォンらがキャスティングされたが、監督は「いろいろ条件があったのですが、まずは『キャラクターに合った俳優でなければならない』ということ。2つ目は『俳優たちが以前に演じたことがない役』ということ、そして3つ目は『6人を見た時に、観客の皆さんが“この組合わせは何なんだ? すごく新鮮だ”と思ってもらえること』です。この3つに条件に合う俳優さんを考えて連絡したのですが、みなさん100%出演しますと言っていただけました」と明かした。

撮影中のエピソードについて聞かれると、チェ・ジウは「映画は暑い夏のコロナの時期に撮影しました。そんな中、狭いエレベーターのシーンがあったのですが、早く撮影して撤収しないといけませんでした。アクションもあり大変な撮影で、時間がタイトだったわりには、皆さんが緊張していたからか急いで撮ったにも関わらずみんなの息がぴったりでした。このシーンはどんな風に出来上がるのかと心配したのですが…」と話し、「満足できましたか、監督?」と投げかけると、監督は「とても満足しています。暑い日に撮影したのですが、チェ・ジウさんは衣装を重ね着しなくてはいけなくて、暑い中アクションもあったので大変だったと思います。特に表情の演技も気を使っていたのですが、この映画のシグニチャーになるようなショットが撮れました」と語った。

また、日常の裏に潜む恐怖を描いたスリラーである本作にちなみ、最近体験したゾッとしたエピソードについて聞かれると、チェ・ジウは「最近はニュースを見ると、信じられないような事件や怖ろしい事件が起きています。どうしてもニュースを避けたい気持ちになってしまいます。実際にこんな怖いことは起きてほしくないですよね。自分自身も経験したくないですし、ここにいるみなさんの身にも起こらないことを願っています」と話した。

監督は「映画の中にはニュースのコメントが出てきますが、実際に韓国で起こった事件を基にしています。いまは人と人の間にさまざまな犯罪が起きています。以前は人と人の間には安全な“壁”があると信じていましたが、映画を観るとその壁が壊れてしまったのではないかと思うかもしれません。今はそのように安全ではない時代になっていて、これはもしかしたら“ニューノーマル”なのかもしれません。この映画は最近、私が感じた怖いことをモチーフにしてつくった作品です」と語った。

Xに寄せられたファンからの質問にも答える時間が設けられた。役作りについての質問に、チェ・ジウは「私が演じたヒョンジュンというキャラクターをつくる上で、監督は1931年の古典映画『M』という作品を薦めてくださいました。その映画を見て、監督がヒョンジュンをどんな風につくりたいのかを理解することができました。映画の中に詳しい説明はないのですが、監督と一緒に想像しながら役作りをしていきました」と伝えた。

「チェ・ジウから見て、監督はどんな方なのか?」という質問に、彼女は「監督は本当にきめ細やかな方で、ディテールにこだわる方です。例えば、照明の明るさや家具の位置などを細かくチェックしていました。私にディレクションしてくれるときも、私が受け入れるのが難しいと思わないように、正確なディレクションをしてくださいました。例えば、『ここのシーンではこういう呼吸で、ここではこういう表情はどうかな』と私に聞いてくださって、そのおかげでとても演じやすかったです」と話した。

監督から見るチェ・ジウについて、監督は「チェ・ジウさんは成熟した素晴らしい俳優さんですが、いまでも新しい面を見せてくれますし、どこまでも可能性のある女優だと思います。人間性という点に関しても、トップ女優なのでオーラもカリスマ性もありますが、現場や日常ではすごく気さくな方です。チェ・ジウさんが現場にいると、私が何も言わなくても、スタッフは自ら動いてくれて撮影がうまく進むんです。だから大変な撮影がある日は冗談で『きょうはジウさんは来ないのかな…』と言ってました(笑)」と明かした。

最後にチェ・ジウは「きょうはみなさんにお会いできてうれしかったです。これからももっと頻繁にお会いできるチャンスが増えたらと願っています。映画は怖くてゾクっとするようなシーンもありますが、楽しめるシーンも多いので、ぜひみなさん楽しみながらご覧ください。ありがとうございました」と語り、監督は「きょうはお越しくださりありがとうございます。チェ・ジウさんと、きょうはご一緒できなかったチェ・ミンホさん、イ・ユミさん、ピョ・ジフンさん、ハ・ダインさん、チョン・ドンウォンさんの演技が楽しめると思います。サスペンスもありながらエモーショナルな美しいところもありますので、心から思い切り楽しんでください。ありがとうございます」と伝えた。




『ニューノーマル』 全国公開中
監督・脚本:チョン・ボムシク『コンジアム』/出演:チェ・ジウ「冬のソナタ」、イ・ユミ「イカゲーム」、チェ・ミンホ(SHINee)「ザ・ファビュラス」、ピョ・ジフン(Block B)「ホテル・デルーナ」、ハ・ダイン、チョン・ドンウォン
2023年/韓国/韓国語5.1ch/113分/原題: ニューノーマル(英題:NEW NORMAL)/字幕翻訳:根本理恵
提供:AMGエンタテインメント ストリームメディアコーポレーション/配給:AMGエンタテインメント
©2023 UNPA STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.

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