「暴君」出演のキム・ソンホ…沈黙の力を感じるようになった
「暴君」出演のキム・ソンホ…沈黙の力を感じるようになった
俳優キム・ソンホが「暴君」のために努力した点を振り返った。

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キム・ソンホがDisney+オリジナルシリーズ「暴君」を通じて表に出すのではなく内面により重点を置く演技に挑戦し、スペクトルをさらに広げた。ロマンチックなコメディで人気を博した彼がノワールにも似合う冷たい顔を表現した。

最近、ソウルチョンノ(鍾路)区にあるカフェで行われたインタビューで、キム・ソンホはパク・フンジョン監督への信頼を表わし、今後も使いたいと思ってもらえる俳優になりたいと語った。

「暴君」は「暴君プログラム」の最後のサンプルが配達事故で紛失後、それぞれ異なる目的でそれを手に入れようと集まった人々が追いつ追われつとなるストーリーを描いた追撃アクションスリラーだ。キム・ソンホはスクリーンデビュー作となった「貴公者」の縁でパク・フンジョン監督と再びタッグを組んだ。

「『貴公子』の撮影当時、監督と日常を過ごすのもとても楽しかった。互いに食べるのも、散歩も好きで気が合った。次の作品に呼んでくれてうれしかった。良い演出者であり、親しい兄貴のような感じで、キャスティングしてくれただけですごくありがたかった。続けて作品を一緒にしたら芝居が似て見えないかと心配したが、別の人物だから余計な心配だった。監督がそう見えないようにしてくれると信じていた」

キム・ソンホは劇中「暴君プログラム」を密かに守ってきた設計者チェ・グッチャン役を担った。大韓民国国家情報機関所属、最年少で局長にのし上がったエリート要員で、どんな危機的状況にも落ち着きを失うことなく仕事をクリーンに処理する実力者チェ局長は極秘理に運営してきた「暴君プログラム」を外部勢力から死守するために孤軍奮闘する人物だ。これにキム・ソンホは自ら減量を行い7kg落とした。美しい肌で有名な彼だけにメイクで肌のくすみや、目のクマを描いたりもした。

「台本に、ずっと疲れてやつれた姿で書かれていた。極限に追い込まれたと思って、楽に見えてはいけない気がしてダイエットを始めた。運動と食事制限で6~7kgほど減量した。実際に疲れて見える日は目の下にメイクをしないだけでよかった。

何よりキム・ソンホはいつもと違ってキャラクターの内面に重点を置いた。これには勇気がいったが、パク・フンジョン監督と先輩チャ・スンウォン、キム・ガンウが助けてくれた。

「普通、頭の中でセリフをどう言おうかなどを想像するが、今回は内面にもっと重点を置くべきだと思った。いつも外に表出するキャラクターを演じていたのに、内面に重点を置くのは怖くもあった。ベストは尽くすが、失敗したらどうしようという恐怖もあった。それでも俳優は立ち止まることができないので勇気を出したし、監督や先輩たちがいてくれて助かった。

続いて「これまでがテンポよく進めていくキャラクターだったら、今回はむしろ僕が中心となり、周りの人物がスピード感を出してスムーズにできるように助ける役割だと思った。僕がテンポよくやってしまったら軽く見える気がした。舞台をやってもここまで変えてみようと努力したことはなかったが、みんなが応援してくれたら悪くないかもと自信が持てた」と語り、「本来は家に帰る道すがら後悔するスタイルだったけど『暴君』の時はそれが減ったようだ」と振り返った。

ドラマ「スタートアップ」、「海街チャチャチャ」などでは甘いマスクで女心を揺さぶったキム・ソンホは「貴公子」、「暴君」を通じてノワールジャンルでも光を放った。更に以前、次も一緒に仕事をしたい俳優になるという目標をパク・フンジョン監督を通じて成し遂げた。それにもかかわらず、この夢を抱き続けていきたいと打ち明けた。

「俳優が言葉を口にする瞬間よりも沈黙の瞬間に力があると感じるようになったのがノワールジャンルだと思う。突然止まる瞬間が、どれだけ重みを感じるかということを知った。沈黙という会話、演技もこれから勉強して実力を上げていかねばと思った。その目標が今でもいい。今でも撮影が上手くいかなくて神経質になる時、その目標が僕を落ち着かせる。演技だけでなく、態度においても僕の些細な言葉で現場が良くなるならそれも俳優として大切なことじゃないかなと思う。たまに揺らぐことはあるだろうが、その目標を思い出して最善を尽くすと思うし、ずっとそうだと思う(笑)」
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