「次は葬儀場で会うかもしれない」…救急車に乗り、病院見つからず自宅へ=韓国
「次は葬儀場で会うかもしれない」…救急車に乗り、病院見つからず自宅へ=韓国
半年以上続く医療と政治の対立の中で、いわゆる「応急室探し」の事例が相次いで伝えられている。

5日JTBCは睡眠薬を飲み込み意識を失った患者が40か所の病院を回り、結局自宅に戻らなければならなかったという事例を伝えた。

1か月分の睡眠薬を飲み込み意識を失った40代の女性を救急車に乗せた救急隊員はある病院に連絡し、「薬物中毒の患者ですが、受け入れ可能ですか?」と聞いたものの、「難しい」という言葉が返ってきた。別の病院にも「できない」、「重患者室に空きがなく受け入れは難しい」、「患者の受け付けができない状況」として受け入れてもらえなかった。

患者は薬物が消化される前に胃洗浄をしなければならなかったが、救急車は出発もできなかった。救急隊員が1時間半、40か所の病院に連絡し泣訴するように患者の受け入れを要請したものの、病院は見つからなかった。

結局、保護者は病院に行くのをあきらめ、救急隊員は「自宅に戻ることは勧めない。次に会う場所が葬儀場になるかもしれない」と止めたと伝えられた。

しかし患者は自宅に戻り、その後の状態はわからないという。

この日、クァンジュ(光州)では午前7時32分ごろ、チョソン(朝鮮)大学で心停止の状態で倒れたまま発見された大学生が直線距離で約100メートルの大学病院の応急室ではなく別の病院の応急室に運ばれ重体となった。

当時、朝鮮大学病院の応急室の医療陣は別の患者を処置しており、大学生の移送が可能かどうかを問う119救急隊と電話連絡ができなかったという。

消防庁の統計によると、医療空白事態が発生したことし初めから6月10日までに119救急隊が患者を4回以上再移送した事例は17件で、上半期を終えていないにもかかわらず昨年(16件)と2022年(10件)の年間記録を上回った。
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