韓国検察、元ソウル大職員に懲役刑求刑…入試不正事件の裁判で偽証容疑
韓国検察、元ソウル大職員に懲役刑求刑…入試不正事件の裁判で偽証容疑
韓国検察は、ソウル大学公益人権法センターの元事務局長である金某氏に対し、懲役刑を求刑した。金氏は、元法相で祖国革新党代表でもあるチョ・グク(曹国)氏の妻、元東洋大教授チョン・ギョムシム(鄭慶心)氏が関与したとされる娘の入試不正事件の裁判で、偽証容疑で起訴されていた。

 検察は、ソウル中央地裁で開かれた金氏の偽証容疑裁判で、金氏に対し懲役10か月を宣告するよう、裁判所に求めた。検察は「この事件は社会的に大きな議論を呼んだ。偽証が、裁判に影響を与えたことは明らかだ。罪の性質が重大であるため、厳正な処罰が必要だ」と述べた。

 金氏は最後の陳述で、「10年以上も前に一度だけ会った人々のことだ。完全には覚えていないが、覚えている限りのことを誠実に陳述した。その時の記憶に基づいて陳述したが、それから4年が経過している。陳述に不確かな部分があるかもしれない。その点も理解してほしい」と述べた。金氏の宣告期日は11月14日に開かれる。

 金氏は2020年5月に、鄭氏が関与したとされる娘の入試不正容疑に関する裁判に証人として出席した。金氏は、「2009年のセミナーに(娘の)チョ・ミンさんが出席し、チョさんと一緒に来た学生たちに机を運ぶことや通訳などを指示した」と証言したが、この証言が偽証であるとして起訴された。

 検察は、チョさんがセミナーに出席していなかったこと、また、仮に出席していたとしても金氏が指示を出したという事実がないとして、偽証であると判断した。

 チョさんが2009年のセミナーに出席していたかどうかは、この入試不正事件における核心的な争点だった。

 検察はチョさんがセミナーに出席せず、インターン活動もしていないにもかかわらず、「偽のインターン確認書」を提出したとして、チョ・グク夫妻をそれぞれ起訴した。

 鄭氏に関する裁判では、一審裁判所がセミナー映像の中の女学生がチョさんではないとし、インターン確認書を偽物と判断した。二審裁判所はインターン確認書の内容が偽物であるとしながらも、「映像の中の女性がチョさんであるかどうかは、確認書が偽物かどうかの判断には影響しない」として、判断しなかった。この判断は最高裁でも認められ、鄭氏は懲役4年が確定した。

 チョ・グク元法相に対する一審および二審の裁判所も、ソウル大公益人権法センターのセミナーインターン確認書が偽物の資料だと判断した。チョ元法相は二審で懲役2年を宣告されたが上告した。
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